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2021 年度 実施状況報告書

近代日本画の彩色表現の研究-西洋顔料と岩絵具を使い分けた芝居絵屏風の継承から

研究課題

研究課題/領域番号 19K00194
研究機関高知大学

研究代表者

松島 朝秀  高知大学, 教育研究部人文社会科学系人文社会科学部門, 准教授 (60533594)

研究分担者 野角 孝一  高知大学, 教育研究部人文社会科学系教育学部門, 講師 (50611084)
荒井 経  東京藝術大学, 大学院美術研究科, 教授 (60361739)
高林 弘実  京都市立芸術大学, 美術学部/美術研究科, 准教授 (70443900)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード芝居絵屏風 / 顔料 / 染料 / 科学調査
研究実績の概要

本研究の目的は、祭礼に活用されている近代日本画の彩色表現において、西洋顔料と岩絵具の使い分けの理由が、地域社会に影響を受けているのか検証することである。
本年度は、高知県香南市香我美町西川にある峯八王子宮に収められていた芝居絵屏風作品の想定復元をするため、作品に用いられた色材の分析を行った。作品は雨や動物による損傷で画面の約3割しか残されていなく、損傷による屏風の断片が周囲に散乱している状況であった。この散乱した資料断片を用いて、SEMによる観察とEDXによる分析を行った結果、芝居絵屏風に使用される緑色は、天然緑青、花緑青、水干絵具を組み合わせて表現されていることが分かった。これまでの調査により、芝居絵屏風の緑色は天然緑青と花緑青のみで描かれたと思われてきたが、水干絵具が使われていることが分かり、この色材を使い分けた彩色表現に関して日本画作家である研究分担者と検討した結果を発表した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

今年度も、感染症拡大の社会状況の影響から、フィールド調査や学外での作品調査が不可能な状況にあったため、調査自体は一切実施できなかった。

今後の研究の推進方策

本研究は、フィールド調査、他機関が所有する絵画作品を調査することが主な研究手法であるため、感染症の地域拡大の状況に左右される。今後感染症が広域に蔓延した場合はさらに調査実施が困難になる。現在、今後の対応に関して検討中である。

次年度使用額が生じた理由

感染症の影響から、十分なフィールド調査と学外機関が所有する作品の分析調査が実施困難であったため。
最終年度は、感染症の影響から十分な調査研究ができていないことを踏まえて、オンライン等で各研究分担者と連絡を取りながら、これまでの研究成果に関しての再考および議論を充実させ、使用計画を再考する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 芝居絵屏風の想定復元制作における色材調査と彩色表現2021

    • 著者名/発表者名
      松島朝秀
    • 学会等名
      文化財保存修復学会

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公開日: 2022-12-28  

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