研究課題/領域番号 |
19K00229
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
富 燦霞 明治大学, 研究・知財戦略機構(駿河台), 研究推進員 (10795925)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 中国の伝統的身体観 / 中国舞踊 / 京劇 / 身体技法 / 中国医学 / 日本舞踊 / 琉球舞踊 / 舞踊学 |
研究実績の概要 |
本研究は、これまでにない視点から中国舞踊における伝統的身体観を追究するため、多国籍・多分野にわたる研究協力者を迎えている。そのため、本研究の視点及び土台とする基礎知識の明確な理解を共有する必要があった。初年度である2019年度には、研究会(2019年10月、明治大学)を開き、関連する各専門についての発表(下記①~⑦)及び、京劇の化粧についての検証(同8)を実施した。 ①富燦霞(明治大学客員研究員)「京劇伝統の身体技法における表現原理」。②張春祥(京劇役者・新潮劇院主宰者)「現代中国京劇における身体表現の変遷」。③陳峙嘉(中医師・雅ほう唯心中医診所 APHRODITE WESHEEN CHINESE MEDICINE CLINIC(台北))「中医学における伝統身体観の概要」。④藤間勘伊恵(日本舞踊師範)「日本舞踊の概要と特徴」。⑤波照間永子(明治大学専任准教授)「琉球舞踊の概要と特徴」。⑥張春祥「京劇役柄の化粧における表現の意味」。⑦陳峙嘉「中医学における四季・五行と人体の対応関係」。⑧(全員)「京劇役柄の化粧にみる伝統的身体観との関連~中医学の概念による検証」。 なお、新型コロナウィルス感染症の感染拡大に伴う日本スポーツ人類学会大会中止のため、成果の公表はできなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2019年度に実施した研究会によって、本研究の視点及び土台とする基礎知識に対する研究協力者間の共同理解ができたうえ、次年度に予定していた検証の一部まで実施し、一歩進んでいる状況である。その反面、感染症流行の影響により、成果の公表をすることはできなかった。
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今後の研究の推進方策 |
時勢に対応しながら、2020年度は次のような課題に取り組みたい。 ①公表できなかった2019年度の成果「京劇の化粧に見る中国伝統の身体観」を学会誌に投稿し公表する。 ②身体表現技法の検証は、必要に応じて、実演による臨場検証方式から、実演録画のビデオ検証、または、実演を兼ねたオンライン国際会議の検証方式へ切り替えて進める。
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備考 |
関連研究として「台湾南管音楽における《四塊》と舞踊」と題する講演を、明治大学情報コミュニケーション研究科10周年記念公開シンポジウム「東アジアにおける拍舞の伝承と創造」(2019年度科研費成果報告<JSPS科研費17k0164>代表者:波照間永子)の研究協力者として実施した。
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