研究課題/領域番号 |
19K00230
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01070:芸術実践論関連
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研究機関 | 中京大学 |
研究代表者 |
加藤 晴明 中京大学, 現代社会学部, 教授 (10177462)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 文化生産論 / メディア / 文化変容 / 奄美 / 奄美島唄 / 新民謡 / 民俗文化 |
研究成果の概要 |
衰退しつつあった奄美の民俗芸能文化が、大会=メディアイベント化や録音メディア化、組織化、教室化などの〈メディア媒介的展開〉によって、〈創造的継承〉を遂げつつあることを、奄美島唄・ポピュラー音楽や余興文化活動の事例分析を通じて明らかにすることができた。これにより、〈文化創生のダイナックな展開〉のプロセスとメカニズムが解明された。また、文化生産論に準拠して、「文化生産プロセスズ」や「「創造的継承の3アリーナズ」「アリーナ移動図」などの一般的説明モデルを構築した。これにより、本研究テーマが目指していた〈文化のメディア学〉のために一般モデルを作成するという試みをある程度達成するとができた。
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自由記述の分野 |
メディア学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来の民俗文化研究が、文化を〈固形的伝承〉という基準で捉えてその変化をネガティブなのとして扱ってきた。これに対して、本研究は、〈メディア媒介的展開〉という視点を導入することで、そうした変容をよりポジティブな〈創造的継承〉として捉えてきた。その〈文化創生のダイナミックな展開〉をより一般的なモデル構築へとつなげることで、の〈文化のメディア学〉の可能性を提起してきた。こうしした〈創造的継承〉のモデル化は、民俗文化研究をポピュラー文化研究と融合させるという学術的意義とともに、民俗文化の継承の考え方そのものに一石を投じ、伝承活動の在り方の可能性を開くという社会的意義を有している。
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