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2019 年度 実施状況報告書

アクースモニウム演奏記録システムの開発と演奏データアーカイブの構築

研究課題

研究課題/領域番号 19K00263
研究機関京都精華大学

研究代表者

平野 砂峰旅  京都精華大学, ポピュラーカルチャー学部, 教授 (90330034)

研究分担者 成田 和子  同志社女子大学, 学芸学部, 教授 (00340464)
落 晃子  京都精華大学, ポピュラーカルチャー学部, 教授 (80712869)
石上 和也  大阪芸術大学, 芸術学部, 准教授 (30829809)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードアクースモニウム演奏 / 立体音響収録 / 電子音響音楽 / 演奏データベース
研究実績の概要

アクースモニウムは電子音響音楽を上演するのに用いられる,多数のスピーカを用いた演奏システムである.録音された電子音響音楽を,どのスピーカからどれくらいの音量で出力するかをミキシングコンソールのフェーダ操作でコントロールし演奏する.同じテーマで共同研究しているフランスソルボンヌ大学の音楽学研究所(IREMUS)のアクースモニウム演奏記録システムと本研究のシステムの相違点を検討し,将来的にIREMUSで収録している演奏データとの互換性を確保した演奏記録システムを開発し,互いの演奏データを参照できる枠組みを作ることとした.一方,演奏データの著作権は,これからの検討課題である.

IREMUSで開発したソフトウエアMotusLabToolを,本研究で使用するミキシングコンソールで使用できるようにするプログラムを追加した.さらに,ミキシングコンソールの操作情報と共に,空間音響収録が可能なアンビソニックマイクを用いた録音が可能なようにプログラムを改良した.アクースモニウム演奏記録システムについては,小規模(再生スピーカ数8個の8チャンネルシステム)については,プロトタイプが完成した.来年度は,ミキシングコンソール2台を用いた16チャンネル以上のシステムを構築する予定である.

2019年度は,作曲家兼演奏家4名(石上,檜垣他)のアクースモニウム作品の演奏データ収録を,同志社女子大学の音楽練習室にて実施した.収録と同時に,記録システムの性能の検証と機能の改善を行った.2020年3月に予定していたコンサートは新型コロナウイルスのためにキャンセルとなり,2020年度に収録を予定しているコンサートも,その開催が危ぶまれる状況である.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

アクースモニウム演奏の記録システムについては,おおよそ予定通り進んでいる.記録システムの検証も兼ねた,音楽練習室を用いた,小規模な(8チャンネル)アクースモニウムでの演奏収録が,無観客状態でのプロの演奏家によって実施した.
一方,新型コロナウイルスのために,コンサートにおける演奏記録の目処が立たないこと.特に,今年度は共同で研究を推進しているフランスのMOTUS,ソルボンヌ大学音楽学研究所から研究者,音楽家を招いて企画していたワークショップ,コンサートおよび演奏収録の実現が危ぶまれている.また,ミキシングコンソールを複数用いた演奏記録システムの収録も大学の研究設備が使用できないため中断している.

今後の研究の推進方策

複数のミキシングコンソールを用いた中規模演奏記録システムの開発においては,新型コロナウイルスによる緊急事態宣言が解除されたことから,6月から再開できる予定である.この演奏記録システムでは,複数のミキシングコンソールを用いて16ch以上の出力を持つアクースモニウム演奏記録システムを構築する.一方,緊急事態宣言が解除されても,コンサートにおける演奏収録の実現は,困難なことが予想される.また,IREMUSからの研究者,演奏家の詔勅も現在は目処が立たない.そのために,まずは,無観客での演奏収録を中心に進めることを検討中である. 収録された演奏情報のフォーマットを検討し,データベース構築の研究を開始する.
研究発表については,当初はコンサートにおける演奏記録までの成果をまとめて論文投稿する予定であった.しかし,コンサート開催の目処がたたない状況であるから,演奏記録システムまでの内容で研究発表や紀要などへの投稿を優先させる予定である.

次年度使用額が生じた理由

2020年3月にデータ収録を予定していた東京でのコンサートが,新型コロナウイルス流行のために中止になった.そのため,東京までの出張経費,人件費,謝金が使用できなかった.
また,2020年度に共同研究しているフランスソルボンヌ大学音楽学研究所とMOTUS(フランスの音楽プロダクション)から研究者と演奏者を招いてのコンサート,ワークショップの計画が進行しており,今年度の執行予定の経費(主に物品費)を切り詰めて,その開催費用に充当する予定である.
しかし,2020年度の予算案を作成した2月末から,予想以上に新型コロナウイルスが流行し,フランスからの詔勅とコンサート開催が危ぶまれる状態である.コンサート等が実施できなかった場合は,日本の演奏家による,無観客での演奏収録を検討する.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 国際共同研究 (1件)

  • [国際共同研究] ソルボンヌ大学音楽学研究所(IREMUS)(フランス)

    • 国名
      フランス
    • 外国機関名
      ソルボンヌ大学音楽学研究所(IREMUS)

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公開日: 2021-01-27  

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