現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
ロシア科学アカデミー・文書館,ロシア国立社会=政治史文書館,ロシア国立図書館などにおける現地資料調査が功を奏した.また,ロシア科学アカデミー・哲学研究所のセルゲイ・コルサコフ(Сергей Николаевич Корсаков)氏の協力をえることができ,氏からも貴重な資料を提供していただいた.このおかげで予想を上回るペースで資料収集をおこなうことができ,順調に研究成果を生み出すことができた.
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今後の研究の推進方策 |
今後、とりわけ,令和2年度における研究計画としては,(1)主な研究対象となるハイム・ガルベル(1903-1937)のマルクス主義的技術論・技術史の構想,理論的な枠組みを明らかにする論稿を現在執筆中であるが,これを早期に仕上げ,学会誌に投稿したい.現地で資料調査を実施し,(2)1930年代ソ連の高等工業教育機関教員の“マルクス主義的技術史”確立のためのさまざまな努力,(3)その過程で闘わされた“物質文化史”か技術史か,いずれが学術領域として確立されるべきか,という論争について調査し,それぞれ学会での発表,および学術論文執筆につなげてゆきたいと考えている.
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