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2023 年度 実施状況報告書

マルクス主義技術論の源流-ハイム・ガルベル(1903~1936年)とその周辺-

研究課題

研究課題/領域番号 19K00271
研究機関広島大学

研究代表者

市川 浩  広島大学, 人間社会科学研究科(総), 名誉教授 (00212994)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2025-03-31
キーワード旧ソ連邦 / マルクス主義 / 技術論 / ハイム・ガルベル / 大テロル / 物質文化史
研究実績の概要

本研究の目的は,ソ連科学アカデミー・科学史=技術史研究所(1932年設立,38年閉鎖),高等技術教育委員会「マルクス主義的技術史委員会」,国立物質文化史アカデミーなどを舞台に,1930年代のソ連でマルクス主義的技術論・技術史の方法論確立に力を尽くした研究者たちの研究活動を追跡し,その全体像を明らかにすることにある.現地において種々の文書館に保存されている資料を調査することを,本科研にもとづく研究のもっとも重要な研究方法と前提しているが,新型コロナ・ウィルス感染症対策のため,さらにR4年2月24日に勃発したロシアによるウクライナ侵攻に伴う交通の攪乱と当時の勤務校の判断による渡航自粛措置のため,現地での資料調査ができず,わずかにロシア科学アカデミー文書館,ロシア科学アカデミー・物質文化史研究所図書館,同文書館のスキャニング・サービス,ロシア科学アカデミー・哲学研究所のセルゲイ・コルサコフ氏,自然科学史=技術史研究所のコンスタンチン・トミーリン氏の協力により,必要な研究資料の一部を居ながらにして入手することができた程度であった.ようやく,昨年9月にモスクワ,サンクトペテルブルクに出張し、ロシア科学アカデミー文書館,ロシア科学アカデミー・物質文化史研究所学術文書館で資料を閲覧することが出来た.その成果は,現在,広島大学出版会でその出版が計画されている新単著に反映される見込みである.『“技術論”の源流をたずねて-1930年代ソ連邦における“マルクス主義的技術史”の探究-』と仮題された新単著はすでに広島大学出版会による査読・審査に合格し,現在加筆・修正の途上にある.この「加筆・修正」のため,現地における補完的な資料調査を必要としている.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新型コロナ・ウィルス感染症対策のため,さらにR4年2月24日に勃発したロシアによるウクライナ侵攻に伴う交通の攪乱と当時の勤務校の判断による渡航自粛措置のため,長く現地での資料調査ができず,そのため,研究の進捗が長く阻まれていた.上記したような現地の文書館の資料スキャン・サービスと現地の友人たちの協力により,研究の遅れを埋め合わせることができたが,まだ仕上げ(確認)の資料調査を残している.

今後の研究の推進方策

昨年度までの残額約46万円を使い,この9月にも現地に行き,補完的な資料調査を実施し,現在準備中の新単著や新たな著作にその成果を反映させることで,本科研に基づく研究を完成させたい.

次年度使用額が生じた理由

新型コロナ・ウィルス感染症とロシア-ウクライナ戦争のため,現地で資料調査を実施することが長く叶わず,海外出張費として計上した費目に多額の使い残しが生じたため.これまでに生じた残額約46万円を使い,この9月にも現地に行き,補完的な資料調査を実施し,現在準備中の新単著や新たな著作にその成果を反映させることで,本科研に基づく研究を完成させたいと考えている.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024

すべて 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] 「“技術論”の源流-1930年代前半ソ連におけるマルクス主義的技術史の探究-【研究序説】」2024

    • 著者名/発表者名
      市川 浩
    • 学会等名
      日本科学史学会京都支部・阪神支部合同例会
  • [学会発表] Some Aspects of Marxian Philosophy on Technology: Soviet Quest for the Marxian History of Technology in 1930.2024

    • 著者名/発表者名
      ICHIKAWA, Hiroshi
    • 学会等名
      中国科学院自然科学史研究所系列学術講演会
    • 招待講演

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公開日: 2024-12-25  

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