学術的意義は、既存研究では扱われていないフランスとドイツのFBR廃止措置の歴史についてインタビューや新資料を基にその詳細を明らかにしたことである。 社会的意義の第1点目は、仏独のFBR廃止措置が日本のFBR原型炉もんじゅの廃止措置に与える影響を分析したこと、第2点目は、日本のFBR開発に関して廃止措置を前提に検討することを提言したことである。2022年1月に、アメリカテラパワーとアメリカエネルギー省のFBR開発計画にJAEAなどが参加することが発表された。新規にFBRを開発するということは、将来的にFBRの廃止措置に至るということを本研究により実証的に示したことは時宜に適っていると考える。
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