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2021 年度 実績報告書

懐風藻の注解に基づく上代日本の文筆活動の研究

研究課題

研究課題/領域番号 19K00331
研究機関早稲田大学

研究代表者

高松 寿夫  早稲田大学, 文学学術院, 教授 (40287933)

研究分担者 土佐 朋子  佛教大学, 文学部, 教授 (00390427)
井實 充史  福島大学, 人間発達文化学類, 教授 (20277776)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード懐風藻 / 日本上代の文筆活動 / 日本漢詩 / 日本漢文
研究実績の概要

昨年度に引き続き新型コロナ感染症の流行下で研究推進上、少なからぬ制約が加わってしまったが、研究プロジェクトの中心に位置する注釈作業は、昨年の対応ノウハウを踏まえて、比較的順調に進めることができた。
今年度、研究会で取り上げた作品は、次のとおりである。4月「釈道融伝」(担当者:楽曲)、5月「65番詩詩序」(高松寿夫)、6月「河島皇子伝」(井実充史)、7月「89番詩詩序」(土佐朋子)、8月「52番詩詩序」(林宇)。オンライン利用の研究会であったが、会員間の意見交換により、それぞれの作品に対する理解、表現や語句の理解を深めることができた。8月の研究会を以て、注釈の検討は、『懐風藻』全文に対してひととおり終了したことになる。それを受けて、年度の後半では、過去6年間の研究会における検討を踏まえて、各注釈担当者による注釈の推敲をもっぱら進めることとなった。代表者が、各担当者から提出された改訂原稿を校閲し、なお改訂の余地がある箇所や、疑問点を指摘し、再び各担当者に戻して、検討をし直してもらうという作業を進めている。この作業は、定例の研究会と並行して、一昨年から続けていた作業でもある。そのため作品によっては、すでに複数回の改訂を経て、注釈原稿がほぼ確定したものもある。また、共同研究者間で、注釈書出版に向けた解説文等の担当や、今後のスケジュールについての検討も、複数回行った。これらの作業を今後しばらく続け、2022年度中にはある程度注釈原稿を完成させたいと考えている。
研究会や注釈の推敲作業を通して得た新知見については、随時、論文等として成果を公表した。

  • 研究成果

    (14件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (8件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 図書 (4件)

  • [雑誌論文] 下毛野虫麻呂「秋日於長王宅宴新羅客詩序」について2022

    • 著者名/発表者名
      高松寿夫
    • 雑誌名

      早稲田大学日本古典籍研究所年報

      巻: 15 ページ: 40 51

  • [雑誌論文] 注釈稿・『続日本後紀』承和九年三月辛丑条所載「渤海王(大彜震)啓」2022

    • 著者名/発表者名
      高松寿夫
    • 雑誌名

      早稲田大学日本古典籍研究所年報

      巻: 15 ページ: 92 99

  • [雑誌論文] 外国文化との関係を理解するための物語教材の開発 [分析編]―『源氏物語』桐壺巻と「長恨歌」との読み比べ2022

    • 著者名/発表者名
      井実充史
    • 雑誌名

      福島大学人間発達文化学類論集

      巻: 35 ページ: 115 130

  • [雑誌論文] 外国文化との関係を理解するための物語教材の開発 [単元構想と実践編]―『源氏物語』桐壺巻と「長恨歌」との読み比べ2022

    • 著者名/発表者名
      井実充史・大堀真理子
    • 雑誌名

      言文

      巻: 69 ページ: 18 30

  • [雑誌論文] 高橋虫麻呂の「不尽山」と「筑波山」―幻視される東国の二つの山2022

    • 著者名/発表者名
      土佐朋子
    • 雑誌名

      文学部論集

      巻: 106 ページ: 35 60

  • [雑誌論文] 『懐風藻』葛野王伝の論理と意図―「皇太后」に奪われた皇位2022

    • 著者名/発表者名
      土佐朋子
    • 雑誌名

      早稲田大学日本古典籍研究所年報

      巻: 15 ページ: 1 20

  • [雑誌論文] 文学的引用の手本としての『おくのほそ道』教材の開発―「古典の一節を引用する」を中心に2021

    • 著者名/発表者名
      井実充史
    • 雑誌名

      福島大学人間発達文化学類論集

      巻: 33 ページ: 102 91

  • [雑誌論文] 『懐風藻』大友皇子伝の思想―漢詩を創る「皇太子」2021

    • 著者名/発表者名
      土佐朋子
    • 雑誌名

      京都語文

      巻: 29 ページ: 67 90

    • 査読あり
  • [学会発表] 『万葉集』にみる古代日本の海運と港湾―官人の移動を中心に―2021

    • 著者名/発表者名
      高松寿夫
    • 学会等名
      ワークショップ「文学にみる港の歴史・記憶」
  • [学会発表] 肖奈行文「秋日於長王宅宴新羅客詩」の論2021

    • 著者名/発表者名
      土佐朋子
    • 学会等名
      万葉学会2021年度大会
  • [図書] 孝文化 在東亜的伝承和発展2021

    • 著者名/発表者名
      雋雪艶・黒田彰
    • 総ページ数
      317
    • 出版者
      上海遼東出版社
    • ISBN
      9787547617014
  • [図書] 万葉集の基礎知識2021

    • 著者名/発表者名
      上野 誠、鉄野 昌弘、村田 右富実
    • 総ページ数
      456
    • 出版者
      KADOKAWA
    • ISBN
      9784047037021
  • [図書] 古典は遺産か? 日本文学におけるテクスト遺産の利用と再創造2021

    • 著者名/発表者名
      Edoardo GERLINI、河野貴美子
    • 総ページ数
      240
    • 出版者
      勉誠出版
    • ISBN
      9784585325079
  • [図書] 和歌のタイムライン2021

    • 著者名/発表者名
      和歌文学会出版企画委員会
    • 総ページ数
      156
    • 出版者
      三弥井書店
    • ISBN
      9784838233892

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公開日: 2022-12-28  

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