研究課題/領域番号 |
19K00374
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
大久保 明男 東京都立大学, 人文科学研究科, 教授 (10341942)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 国際研究者交流 / 国際情報交換 / 中国現代文学 / 植民地文学 / 満洲国 / 日中戦争 / 日本占領地 / 日中文化交流 |
研究実績の概要 |
本研究は、日中戦争時期の中国大陸の日本占領地(主に華北、華中地方)、さらに日本の勢力下にあった「満洲国」や蒙疆政権の地域で広く流通し、多くの読者を擁した中国語総合雑誌『華文大阪毎日』を研究対象とします。本誌創刊の背景や経緯、刊行の目的をはじめ、誌面内容、編集陣、読者層、さらに本誌の基本的な性格やはたした役割に至るまで、その実態や基礎的な事実について総体的に把握することに努め、実証的な研究手法を用いて解明することを目指します。 全体構想として、本誌の誌面内容を徹底的に調査し、雑誌の立場、編集方針、特色、執筆者、雑誌発刊に関わる政治的背景、組織団体など、誌面内外の基礎的な事実や実態、および相互の関連性に関して、先行研究や文献調査、さらに国際的な研究集会、ワークショップなどの共同研究により、体系的に整理・分析し、総合的に考察・究明しようと考えています。 本研究の対象となる『華文大阪毎日』は発行期間が7年、総号数が141におよぶ、膨大な誌面を持つため、これらを読破することを前提に、研究計画を進めているところです。2022年度は、前年度に続き紙面内容を確認しながら、本誌創刊の背景や経緯、刊行目的、編集陣、読者層などの基本データの把握に努めてきました。そのかたわら、研究枠組みの設定や研究組織の構築をおこない、内外の研究者と情報交換をおこないました。コロナウィルスの影響により海外における文献調査、また研究集会の開催が実現しませんでしたが、情況の好転を見極めつつ、今後は現地探査とオンライン会議などの手法も取り入れて研究活動を広げていきたいと考えています。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
日中戦争時期の新聞・雑誌、相関の先行研究、資料文献(マイクロフィルム、復刻資料など)の調査収集を進めていますが、新型コロナウィルスの影響により海外渡航ができず、インターネット上での収集や現地研究者への依頼など間接的な手法により資料調査を進めています。そのため予定の進展より遅れています。また、国内外における研究集会への参加や研究成果の発表も同様の影響を受けています。
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今後の研究の推進方策 |
コロナウィルス感染症の収束傾向にともない、中国への渡航が可能になりつつあります。情況を見極めながら現地調査や学術会議への参加を検討していきます。また、日本内外における研究集会への参加や研究成果の発表は、インターネットによるWeb会議方式の同時開催がある場合、参加可能となるため応用していきたいと思います。同時に同じ方式による研究会やシンポジウムの開催を模索しながら、小規模なワークショップ、研究論文集の刊行を計画しています。
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次年度使用額が生じた理由 |
2022年度中に予定していた中国、韓国、台湾での関連学会や資料調査が、新型コロナウィルスの影響により現地での開催などは実現できませんでした。オンライン会議などにより研究活動を再開したところですが、海外への渡航が相変わらず難しい状況が続いております。今年度は情況の好転を見極めながら現地調査や研究集会への参加を模索していきます。また、インターネットを利用したWeb会議の開催も継続していきます。国内においては小規模な研究集会の開催や研究成果のとりまとめに取りかかりたいと考えています。
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