研究課題/領域番号 |
19K00400
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02030:英文学および英語圏文学関連
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研究機関 | 実践女子大学 |
研究代表者 |
稲垣 伸一 実践女子大学, 文学部, 教授 (00269599)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | キリスト教 / 健康改革 / 女性解放運動 / 服装改革 / 菜食主義 / 水治療 / フリー・ラヴ / スピリチュアリズム |
研究成果の概要 |
19世紀アメリカ社会において主張された医学の分野における健康改革がキリスト教信仰復興運動と偉大な共和制国家実現の夢と関連性を持ち、その関連性は同時代の文学作品に認められることを明らかにした。 健康改革の要素として服装改革、菜食主義、水治療について考察し、それらがキリスト教信仰復興運動「第二の覚醒」に影響を受けていること、同時代に黎明期を迎えた女性解放思想とも密接に関係していることがわかった。この相互関連性を、主にMary Gove Nicholsの文章から、また同時代の作家Nathaniel Hawthorne、それ以後の時代との比較としてHenry Jamesの作品から読み取ることができた。
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自由記述の分野 |
アメリカ文学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
19世紀前半から半ばにおけるアメリカ合衆国において、偉大な共和制国家建設という社会的願望とキリスト教信仰復興運動という宗教的事象との関係を時代背景として、健康改革運動という医学における改革思想と、女性解放思想という社会改革思想との関連性を明らかにできたことが本研究課題の成果である。そして社会・宗教・医学・文学の相互関連性を指摘したことに意義がある。 また、日本ではもちろん、英語圏においてもほとんど研究が進んでいない水治療実践者で作家でもあったMary Gove Nicholsの思想や作品の分析を進めることができたことも学術的意義を持つ成果の1つと見なすことができる。
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