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2022 年度 実施状況報告書

ジョン・ホークスワースの『航海記』(1773)が英文学に与えたインパクトの検証

研究課題

研究課題/領域番号 19K00418
研究機関鳥取大学

研究代表者

和田 綾子  鳥取大学, 教育支援・国際交流推進機構, 教授 (60283967)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワードWilliam Blake / Frontispiece to Europe / The Ancient of Days / Hawkesworth′s Voyages / Literary Influence / Transit of Venus
研究実績の概要

2022年度は研究成果の公表を以下の学会発表により行った。和田綾子、ブレイクの『ヨーロッパ』口絵再考(Blake’s Frontispiece to Europe Revisited)、イギリス・ロマン派学会第48回全国大会発表(2022年10月16日、松山大学)。本発表は、2019年8月から2020年3月まで和田がサバティカル研修期間にロンドンで行った、Hawkesworth's Voyages (1773)第二巻がウィリアム・ブレイクのThe Ancient of the Days(Frontispiece to Europe [1793])に与えた文学的影響を調査する研究に基いている。これまで、この雲の切れ間に現れる球体下に広がる深淵へと手を伸ばす人物は、旧約聖書の箴言(viii, 27)やミルトンの『失楽園』(VII 224-27)との関連から、創造主あるいはブレイク神話のユリゼンであると見做されてきた。また、この人物がコンパスを持っていることから、ニュートンとの関連が指摘されて来たが、このデザインの意味が彼との関係性から完全に明らかにされたとは言い難い。本発表では、ウィリアム・ブレイクが約30年に亘り、彩色によって修正を繰り返したこの象徴に満ちた銅版画において、その意味が聖と俗の二極間で移ろう様を、1769年6月にタヒチ島で観測された稀有な天体現象(金星の太陽面通過)との関連から説明した。(尚、このブレイクの小さな銅版画の重要性は、2019年9月~2020年2月にロンドンのテート・ブリトン[美術館]で大規模に開催された「ブレイク展」で看板絵となったことに示されている。)

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

2022年に更に猛威をふるったコロナウィルス変異株(オミクロン株)の第6波~8波の世界的流行により、依然として国際学会発表や海外での追加の学術調査が困難な状況にあった。(更には、コロナ禍の影響もあって、12月には父を亡くすなど、相次いで近親者の不幸に見舞われるという不測の事態に陥った。)

今後の研究の推進方策

2023年度は、以下のタイトルで、これまでの学術調査の結果を海外の国際学会で発表したい。'Hawkesworth’s Voyages (1793)and its Literary Impact', The Wordsworth Summer Conference, 2023.また、追加の海外学術調査を大英図書館で行い、発表内容を学術論文化したい。

次年度使用額が生じた理由

先に述べたように次年度使用額が生じた理由は、以下の2点である。1)2022年度は、依然としてコロナウィルスの変異株による世界的流行が継続し、国際学会での研究成果の発表や海外での追加の学術調査が困難な状況となり、国内での学会で研究成果を発表する方針に切り替えた為、使用額が大幅に抑えられたことによる。2)コロナ禍の影響もあって、相次いで近親者の不幸に見舞われるという不測の事態に陥ったことによる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] ブレイクの『ヨーロッパ』口絵再考(Blake’s Frontispiece to Europe Revisited)2022

    • 著者名/発表者名
      和田綾子
    • 学会等名
      イギリス・ロマン派学会第48回全国大会(2022年10月16日、松山大学)

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公開日: 2023-12-25  

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