研究実績の概要 |
本研究では、主にウィンドラッシュ以後のイギリスに活動拠点をもつアフロ・カリブ系女性移民作家に焦点を当て、これまでの男性中心主義的で排他的とされるウィンドラッシュ世代の文学観からの転換をはかり、過小評価されてきたウィンドラッシュ・ポストウィンドラッシュ世代のカリブ系女性移民作家の作品を新たな視点から再評価していくことが、本研究の主たる目的である。 2021年度は、ガイアナに生まれ、幼少時にロンドンに移住したPauline Melvilleの作品を中心に研究を重ねた。その成果は、2022年7月に実施予定のイギリスの学会で発表予定である。 2021年度は、長引くコロナ禍のため、海外研究を実施することができなかったが、その代替として、2021年11月5日、6日に大英図書館主催で行われたAndrew Salkeyに関するオンライン・ワークショップ、Artist, Mentor, Friend, Activist: Andrew Salkey a Man of Many Hats Delegates Listや、2022年2月16日から6回シリーズで実施されたVictoria & Albert Museum主催のAcademy Onlineコース, Visualising Evolving Caribbean Identities: Contemporary Artists' Encounters with Mariel Brown、Oxford of University主催のMeleisa Ono-George氏の講演会などにもオンラインライブで参加する機会を得た。これらにより、文学だけでなく、カリブ海地域の美術や歴史に関する見識を深めることができたことは、研究上、大きな収穫であったと考えている。
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