研究課題/領域番号 |
19K00493
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
阿部 賢一 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 准教授 (90376814)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 翻訳 / 文学史 / チェコ文学 |
研究実績の概要 |
本年度は、論文2点(「ミラン・クンデラ『存在の耐えられない軽さ』 重さと軽さの反転」『文学とアダプテーションII ヨーロッパの古典を読む』春風社、2021年/「カレル・チャペックの『ロボット』におけるロボットの言語」『れにくさ』2022年、12号)を発表し、チャペック、クンデラの主要作品読解を通して、文学史の位置・評価を確認する作業を行った。また、日本ロシア文学会・日本スラヴ学研究会合同シンポジウム(2021年6月)では、報告「ミラン・クンデラと翻訳」を行い、文学史と翻訳との関係についても考察を行った。また放送大学の教材作成にも関与し、野崎歓・阿部公彦編『新訂 世界文学への招待』(2022年、放送大学振興会)の執筆も行い、研究成果を社会へ還元する一つの成果となったように思われる。 現地資料の入手が制限されている状況下、本年度は、アクセス可能な作品・資料に基づき、文学史に関する考察を深め、次年度以降の研究の基盤を形作ることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度は文学史における主要な作家の位置を確認し、かつ翻訳との関係を考察し、成果として発表できたため、一定の進捗を見ることができた。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度はプラハでの現地調査を予定しており、これまで入手できなかった資料を収集し、最終年度の成果として取りまとめる予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
外国出張による現地調査を予定していたが、コロナ禍の入国制限のため、実施が不可能であったため。2022年度、同出張を予定しており、繰り越し分は主に旅費として執行予定である。
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