本研究の問い:「博物学から自然史への変貌の過程でドイツ近代の知性に特徴的であるのは、宇宙及び地球の形成の歴史を包括的な自然史として探究する一方、聖書に支えられたかつての普遍史をヴァージョンアップする形で宇宙における普遍的な歴史の可能性を構築しようとしたのではないだろうか?」に対しては、これを肯定する解が得られた。そのための論証を、キルヒャー、ゲーリケ、ライプニッツ、ヴォルフ、ゴットシェート、ハラー、カント、ヘルダー、ゲーテ-の様々なテクストをもとに行い、本研究者による単著『<世界知>の劇場-キルヒャーからゲーテまで』(ぷねうま舎、2021年)によって公表した。
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