| 研究課題/領域番号 |
19K00509
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| 研究機関 | 早稲田大学 |
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研究代表者 |
福島 勲 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (30422356)
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| 研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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| キーワード | 記憶の統治 / 戦争の記憶 / 映画と記憶 |
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| 研究実績の概要 |
本研究の目的は、映画『ヒロシマ・モナムール』（1959年）が公開当時に引き起こした現象の全体像を把握することである。具体的には、①映画体験の再構成、②1959年当時の日本とフランスにおける文脈の再構成、③1959年の日本とフランスの受容の再構成である。そして、この目的を果たすための方法として計画されたのが、 (a)デュラス側の『ヒロシマ・モナムール』の構想と脚本の生成に関する草稿類からの調査、(b)アラン・レネ側の『ヒロシマ・モナムール』関係資料の調査、(c)『ヒロシマ・モナムール』公開時の日本の反応に関する調査（雑誌・新聞）、(d)『ヒロシマ・モナムール』公開時のフランスの反応に関する調査（雑誌・新聞）であった。そして、研究初年度の2019年度には (b)、(c)、（d）に関わる研究を行った。
研究次年度にあたる2020年度では、未着手であった（a)について、フランス国立図書館、現代出版資料研究所（IMEC）、シネマテーク・フランセーズにおいての調査を行う計画であったが、世界的な新型コロナウィルスの蔓延により、ロックダウンに至ったフランス国内への入国はもちろん、日本でも国外への研究出張が抑制され、予定していた研究調査が不可能となったしまった。研究助成の申請段階でこのような状況の到来を見通すことは不可能だったとはいえ、2020年度の研究計画の遂行に大きな支障が生じていることは遺憾とするところである。
その結果、2020年度は、研究計画を変更し、収集済みの国内外の資料の整理・分析作業を行なった。幸いなことに、2019年度に研究計画を先んじる資料の収集が達成できていたため、資料分析だけでも少なからぬ進展があり、とくに作品が上映された時代の文化的環境の理解を深めることができた。そこから、新型コロナウィルスの制圧後に予定される調査研究にも新たな視角を加えることができた。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
世界的な新型コロナウィルスの蔓延により、フランス国立図書館、現代出版資料研究所（IMEC）、シネマテーク・フランセーズで予定していた調査研究が不可能となり、研究活動が国内でできる作業に限定されてしまったため。
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| 今後の研究の推進方策 |
ワクチンの普及とともに、最終年度は新型コロナウィルスの制圧が大いに見込まれる。未遂行のフランス現地での調査研究を行い、2020年度における研究計画の遅れを取り戻すこととしたい。とはいえ、拙速に研究を完了させることなく、必要に応じて研究期間の延長なども視野に入れる。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
2020年度は、世界的な新型コロナウィルスの蔓延により、フランス国立図書館、現代出版資料研究所（IMEC）、シネマテーク・フランセーズで予定していた調査研究が不可能となり、研究活動が国内でできる作業に限定されてしまったため、次年度使用額が生じている。しかし、2021年度は、ワクチンの普及とともに、新型コロナウィルスの制圧が大いに見込まれるため、次年度使用額と2021年度請求額を合わせて、未遂行のフランス現地での調査研究を行い、コロナ禍による研究計画の遅れを取り戻し、当初の研究計画を完全に遂行する予定である。
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