研究課題/領域番号 |
19K00516
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
小島 基洋 京都大学, 人間・環境学研究科, 教授 (90438333)
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研究分担者 |
山崎 眞紀子 日本大学, スポーツ科学部, 教授 (00364208)
高橋 龍夫 専修大学, 文学部, 教授 (10284340)
横道 誠 京都府立大学, 文学部, 准教授 (60516144)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 村上春樹 / 世界文学 / 惑星思考 |
研究実績の概要 |
四年目の活動(2022年度)は、プロジェクトの総まとめとして、論文集『我々の星のハルキ・ムラカミ文学―惑星的思考と日本的思考』(彩流社、2022年)を発刊した。本書には、共同研究者四名が執筆者として加わり、個別的に研究課題の総括をおこなった。また、四名は同時に編者ともなり、国内外の村上春樹研究の最前線を集約する作業を協力しておこなった。 また四名が主宰する研究グループ「村上春樹研究フォーラム」では本年度も積極的に共同研究の場を設けた。具体的には以下の通りである。「『Murakami Review』第4号」刊行、「第5回村上春樹研究レクチャーズ(講師:伊藤弘了氏)」(8月20日)、「第6回村上春樹研究レクチャーズ(講師:ジョナサン・ディル氏)」(10月2日)、「第7回村上春樹研究レクチャーズ(講師:井上義夫氏)」(23年1月15日)、「第3回村上春樹研究フェローシップ」(23年1月28日)、「『Murakami Review』第4号合評会」(2023年2月11日)。 さらに、本年度の総まとめとして、2023年3月に米国プリンストン大学に調査旅行をおこない、『ねじまき鳥クロニクル』執筆時に村上が利用したと想定される資料調査をおこなった。村上が先の大戦を描くにあたり、いかなる視座を獲得していたかが明確になった。 本研究プロジェクトは、国内での研究拠点形成の基盤を着実に形成しつつあり、海外での村上春樹研究との連携を視野に収めつつある。英国や台湾、ボストンといった村上春樹の研究拠点と協力しつつ、「惑星」規模の研究拠点形成が望まれる。
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