本研究は,サハラ砂漠以南アフリカの広い地域に分布する大言語群バントゥ諸語を対象として,その構造的な多様性を類型的に明らかにするとともに,国際共同研究によって構築したデータベースや現地調査によって得られた一次データを基に,類型間の相関関係や連動関係に関する分析を行った.とくに,バントゥ諸語の統語構造に決定的な影響を与える情報上の焦点の表示と,それに関連する文法現象との間の相関関係について,バントゥ諸語全体をスコープに含む類型論的な全体像を提示した.こういった研究成果は国際共著論文,また国際学会における研究発表の形で国際的な研究者コミュニティーに向けて発信されている.
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