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2020 年度 実施状況報告書

非中国語圏で成立した最早期のプロテスタント系漢訳聖書の訳語・文体形成に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19K00570
研究機関福井大学

研究代表者

永井 崇弘  福井大学, 学術研究院教育・人文社会系部門(総合グローバル), 准教授 (80313724)

研究分担者 塩山 正純  愛知大学, 国際コミュニケーション学部, 教授 (10329592)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード『嘉音遵口罵口挑菩薩之語』の本文影印の公開 / 底本・漢訳背景・訳語の解明 / 早期の漢訳聖書
研究実績の概要

本研究に関連する研究代表者および研究分担者の2020年度の研究実績は,著書1冊(研究代表者・分担研究者),学術論文4本(研究代表者2本(中国語),分担研究者2本(中国語1,日本語1)),学会発表3件(研究代表者1件(国際学会・中国語),分担研究者2件(国際学会1件・中国語))となっている。本年度予定していたインドおよび英国への訪問調査は新型コロナ・ウィルスの世界的蔓延により実施できなかったが,著書1冊,学術論文4本,学会発表3件(うち2件は国際学会)という研究実績は,海外訪問調査の実施中止・延期を補うに余りある成果であると言える。
2020年度の研究実績として特筆すべきは研究代表者と研究分担者のよる著書の出版である。これは愛知大学国際問題研究所の出版助成に応募し,競争的審査を経てその出版が認められたもので,『嘉音遵口罵口挑菩薩之語』の訳語の最大の特徴と言える音訳語の研究と音訳語の資料,そして英国ランベス・パレス図書館の資料の出版許諾を得た本文の影印を社会に広く紹介することとなった。さらに日本国内のみならず国外にも本研究の成果を発信するために,研究代表者と研究分担者の論文4本のうち3本を中国語で執筆するとともに,国際学会において中国語の発表も2件行った。
また「その他」の内閣府/総合科学技術・イノベーション会議・科学技術基礎調査委託事業関連の『「こんな研究をして世界を変えよう」研究紹介記事』においても,本研究の意義と内容を中高生をはじめ社会一般にもWebを通して広く紹介した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

2020年度に予定していたインドおよび英国における調査は2019年度に続いて中止・延期となったが,2020年度の研究代表者と研究分担者の本研究に関する研究業績は,研究代表者と研究分担者による著書1冊,学術論文4本,国際学会での発表2件,国内学会での発表1件であり,この研究業績は,海外渡航調査の実施中止・延期を補うに余りある成果であると言えるため,当初の計画以上に進展していると判断した。

今後の研究の推進方策

今後はワクチンの接種が進み,所属先大学の海外渡航が解禁され,英国およびインドへの入国・調査が可能となりしだお,すみやかに渡航し2019年度および2020年度に行うことができなかった実地調査を行いたい。なお,本年度も海外実地調査ができない場合は,本研究期間を1年延長し,2022年度に海外調査を実施することも検討する。

次年度使用額が生じた理由

次年度使用が生じた原因は2019年度末からの新型コロナ・ウィルスの世界的蔓延により海外調査が中止・延期されたことにより,その旅費の支出が凍結されていることにある。2019年度末より,所属先大学では海外渡航が禁止され,当初予定されていた2019年度のインド調査が中止・延期となり,また2020年度に予定していた英国での調査も中止・延期されている。今後はワクチンの接種が進み,所属先大学の海外渡航が解禁され,英国およびインドへの入国・調査が可能となりしだい渡航し,2019年度および2020年度に行うことができなかった実地調査を行いたい。

備考

内閣府/総合科学技術・イノベーション会議・科学技術基礎調査委託事業関連 「こんな研究をして世界を変えよう」研究紹介記事,2021・2,みらいぶっく事務局(https://www.sekaiwokaeyo.com/theme/l2778/)
本研究紹介記事を通して,中高生および一般の方々に本研究内容を広く紹介することができた。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2021 2020 その他

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 関于在印度漢訳的新教最早期聖経中基督教的詞語―1807年拉沙漢訳的《嘉音遵口罵口挑菩薩之語》爲中心―2021

    • 著者名/発表者名
      永井崇弘
    • 雑誌名

      『文化交渉と言語接触』(内田慶市教授退職記念論文集),東方書店

      巻: 単行本 ページ: 213-232

  • [雑誌論文] 關於1807年拉沙漢譯的《嘉音遵口罵口挑菩薩之語》中的首見漢字2021

    • 著者名/発表者名
      永井崇弘
    • 雑誌名

      関西大学中国文学会紀要

      巻: 第42号 ページ: 47-66

  • [雑誌論文] 時間表現の異文化翻訳─早期漢訳聖書から文理訳聖書そして官話訳聖書まで─2021

    • 著者名/発表者名
      塩山正純
    • 雑誌名

      『文化交渉と言語接触』(内田慶市教授退職記念論文集),東方書店

      巻: 単行本 ページ: 41-55

  • [雑誌論文] 从倪戈氏《耶蘇教官話問答》窺看十九世紀中葉的“官話”―兼論与《古新聖経問答》一書的比較―2020

    • 著者名/発表者名
      塩山正純
    • 雑誌名

      《国際漢語教育史研究》,商務印書館

      巻: 第1輯 ページ: 62-75

    • 査読あり
  • [学会発表] 關於1807年拉沙漢譯的《嘉音遵口罵口挑菩薩之語》中的基督教用語2020

    • 著者名/発表者名
      永井崇弘
    • 学会等名
      東アジア文化交渉学会第12回年次大会(中国・鄭州大学)(オンライン開催)
    • 国際学会
  • [学会発表] 中西“時間”概念的接触-以早期漢訳、文理訳及官話訳聖経中的時間表現爲中心-2020

    • 著者名/発表者名
      塩山正純
    • 学会等名
      東アジア文化交渉学会第12回年次大会(中国・鄭州大学)(オンライン開催)
    • 国際学会
  • [学会発表] 漢訳聖書における異文化翻訳―早期漢訳・文理訳・官話訳の時間表現を例に―2020

    • 著者名/発表者名
      塩山正純
    • 学会等名
      中国近世語学会2020年度研究集会「小特集・漢訳聖書研究の現在」(関西大学)(オンライン開催)
  • [図書] ラサール訳『嘉音遵口罵口挑菩薩之語』-研究と影印・翻刻-(愛知大学国研叢書第4期第5冊)2021

    • 著者名/発表者名
      永井崇弘・塩山正純
    • 総ページ数
      379
    • 出版者
      株式会社あるむ
    • ISBN
      978-4-86333-171-6
  • [備考] 「こんな研究をして世界を変えよう」

    • URL

      https://www.sekaiwokaeyo.com/theme/l2778/

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公開日: 2021-12-27  

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