研究課題/領域番号 |
19K00580
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02060:言語学関連
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研究機関 | 山梨県立大学 |
研究代表者 |
萩原 孝恵 山梨県立大学, 国際政策学部, 教授 (90749053)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 非言語行動 / 舌打ち / 笑い / フィラー / 映像データ / 異文化理解 / 異文化コミュニケーション |
研究成果の概要 |
本研究は、非言語行動としてタブー視される「舌打ち」と、特におかしくもないところで笑う不可解な「笑い」に着目し、そのコミュニケーション上の意味を検討した。舌打ちについては、タイ人の舌打ちを分析対象として、非言語行動(舌打ち)が言語行動(発話)の連鎖の中で、どのように共起するのかをマルチモーダルに記述し、1)認知行動系、2)発話調整系、3)感情表出系の3つに分類した。笑いについては、日本映画とタイ映画にみられる不可解な笑いをそれぞれ抽出し、日タイ双方の視点から共同研究を進めた。本研究成果は、タイ国にてパネルディスカッションおよび口頭発表という形で発表した。
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自由記述の分野 |
語用論、社会言語学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「舌打ち」や「笑い」は通言語的であるにもかかわらず、そこには社会的・文化的・慣習的な用法が存在する。たとえば日本人は舌打ち音に敏感であるが、世界には日本人の知らない、日本語に存在しない舌打ちの用法がある。また特におかしくもないところで笑う不可解な「笑い」は、誤解や摩擦の要因となり得るが、こうした笑いに対して自文化や常識を持ち込んだ解釈はさらなる誤解や摩擦を生む危険性を孕む。本研究では、こうした非言語行動を、映像を通してマルチモーダルに分析することにより、グローバル化社会でますます重要になる異文化理解や異文化コミュニケーション分野への知見を提示した。
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