研究課題/領域番号 |
19K00585
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02060:言語学関連
|
研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
北原 真冬 上智大学, 外国語学部, 教授 (00343301)
|
研究分担者 |
米山 聖子 大東文化大学, 外国語学部, 教授 (60365856)
田嶋 圭一 法政大学, 文学部, 教授 (70366821)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | 強勢 / ピッチ / 母音長 / フォルマント / 母音無声化 |
研究成果の概要 |
[1]英語母語話者の英語における強勢の実現は通説と異なりピッチの利用はほとんど目立たないのに対し,日本語母語話者のそれは非常に日本語のアクセントに近いピッチパターンを第一強勢音節に置く.[2]F1(口の開きに対応する音響指標)の利用について,通説では日本語母語話者には困難であるとされてきたが,少なくとも第一強勢の母音についてはよく実現できている.[3]母音の持続時間長も[2]と同様である.[4]日本語母語話者は,無強勢音節において英語話者には見られないような母音無声化を頻繁に示す.[5]英語のレベルにおける相違に関わらず,第二強勢と無強勢音節の区別は日本語母語話者には極めて難しい.
|
自由記述の分野 |
音声学・音韻論・認知科学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまであまり指摘されてこなかったような日本語母語話者の英語発音における問題点を明らかにし,英語発音の改善に資するようなポイントを複数指摘することができた.特に母音の無声化や日本語のようなピッチアクセントを英語の強勢音節に被せて発音することはTOEIC800点以上のいわゆる英語上級者においても頻繁に見られた.これは母語である日本語のレキシコンおよび音韻体系が外国語学習においても強く影響していることを示している.一方で,日本語単語の弁別に関する知覚実験において,レキシコンにおける促音や有声性の音韻対立の影響を調べた.結果の多くは英語母語話者に関する先行研究とは異なり,対立の効果は大きくなかった.
|