研究課題/領域番号 |
19K00592
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研究機関 | 国立民族学博物館 |
研究代表者 |
相良 啓子 国立民族学博物館, 人類基礎理論研究部, 特任助教 (90748724)
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研究分担者 |
原 大介 豊田工業大学, 工学部, 教授 (00329822)
菊澤 律子 国立民族学博物館, 人類基礎理論研究部, 准教授 (90272616)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 手話言語学 / 音韻論 / 形態論 / 歴史言語学 / コーパス |
研究実績の概要 |
6月に、Global Signbankを構築しているラドバウド大学のCrasborn氏および研究分担者の原と、データの登録方法について打合せを行った。データの登録開始に向けて、現在使用されている表現と似ている形をもつ古日本手話のデータ「100語」の抜き出し作業を進めている。古日本手話のデータは、日本手話ファミリーにおいて、形が共通、あるいは類似している表現で、意味が同じものと意味が異なるものを中心に選択している。親族表現、地域変種が明らかな表現を優先に作業を進めている。 本研究の関連として、研究分担者の菊澤と、6月に「Paradigm Leveling in Japanese Sign Language and Related Languages 」のタイトルで執筆した論文が、『Senri Ethnological Studies/Senri Ethnological Studies』に掲載された。パラダイムが部分的に変化したものとパラダイム全体が変化したものについて分け、記述法を用いて語彙の変化のあり方を明らかにした。9月にハンブルク大学で開催された第13回国際手話言語学会において「Numeral Variants and Their Diachronic Changes in Japanese Sign Language, Taiwan Sign Language and Korean Sign Language」についてのポスター発表を行った。そこで得られた、手話言語学研究者からのフィードバックを参考として、今後の研究に反映させていく。また、「日本手話、台湾手話、韓国手話の二桁から四桁の数の表現における変化―「10」「100」「1000」に着目して―」のタイトルで執筆した論文が、『国立見民族学博物館研究報告44巻3号』に掲載された。次年度は、蓄積された基本用語を基にして、今後「意味の変化」を調査するにあたり必要なデータ収集に向けて、その収集方法について検討していく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
Global Signbankを構築しているラドバウド大学のCrasborn氏および研究分担者の原と、データの登録方法について打合せを行い、コーパス登録に関する一連の方法は理解できた。「100」語の抜き出し作業、およびコーパスへの語彙登録が少しずつ進められており、おおむね順調に進展している。ただし、GlobalSignbankのサーバーが弱く、エラーが生じることが多く、登録に時間がかかっている。
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今後の研究の推進方策 |
Global Signbankへの語の登録作業を進め、動画と共に特に音韻に関する情報を登録する。親族表現の動画が登録可能な動画として編集が済んでいるため、日本手話、台湾手話、韓国手話の3言語の語彙を比較できるように進める。今年度は、収集データの収録方法のあり方を検討し、フィールド調査に備える。また、11月に米国で国際学会が予定されているため、研究発表を行えるよう準備を進め、米国の手話言語学研究の専門家と研究の議論を行いたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
該当なし
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