外来語の表記法は、公用文のほかマスメディア、民間団体、WEBサイトなどで各種の規則が定められ、独自の使用習慣が形成され、多様な位相が存在する。教育現場においても混乱を引き起こし、規範意識を個々に構築させていた。当研究は、社会における外来語のあり方と背景を多角的に調査研究し、諸問題に対する素材と成果の公開を行う。表記感と呼びうる意識が定位されることも明らかにした。 手書きに加え、電子機器を通じた文字入力による表記に関して、語と文字を立体的に関係づけ、捉えようとした点でも、先駆的な意義が認められるであろう。文字・表記論へ寄与するところがあり、教育や政策、各種辞典、マスメディアにも参照されうる。
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