世界の言語は、分析的言語や総合的言語などのタイプに類型化されることがある。言語類型論や歴史言語学では、英語は総合的言語から分析的言語へと変化 (分析化) していると長い間考えられてきた。本研究では、分析化を見せる構文の1 つと称される英語比較級構文を取り上げ、レジスターや方言などの変数に加え、構文 (の機能) や共時性・通時性などの変数を加えた調査を、コーパスを用いて行った。研究の結果、英語比較級構文の分析化には、レジスター、構文のプロパティ、変種 (方言) などの複数の要因が関わっていることが明らかになった。
|