本研究の課題は、歴史社会語用論的視点から初期近代英語期の会話データのコーパスの中のスピーチアクトの様相のモダリティに注目することであった。成果としては、国際英語史学会における口頭発表、学内学会における講演、国際学会の学会誌への論文投稿、および自分で論文集を編集することができたので、目標はかなり達成したと言える。ただ、当初は量的・質的に分析する要諦だったが、特定のテキスト(チャールズI世の裁判記録)に注目して、詳細に質的分析をすることを中心に研究を進めた。具体的には、裁判記録を時系列で見ることによって、テキスト内でのモダリティの使用の変化をスピーチ・アクトの遂行との関係で観察した。
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