本研究は、従来の研究で十分に活用されてこなかった視覚的資料を研究データとして活用し、新たな視点から言語的データでは十分に表出されない第二言語学習者のビリーフ及びアイデンティティの記述を行った点、マルチモーダルナラティブを取り入れたライフストーリー研究法を新たに開拓した点、また、英語学習者を対象とする研究が大半を占める第二言語習得分野において、日本に留学している日本語学習者に焦点を当て、目標言語や学習の文脈による第二言語習得の多様性に光を当て、その成果を国際的に発信した点などにおいて、学術的・社会的な意義が認められるのではないかと考えている。
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