本研究では、理系学生コミュニティのための日本語支援システムの開発とその評価を行うことを目的とした。留学生が「場」に合わせて日本語によるマルチモーダルな相互行為を行っている場面を切り取ったビデオ素材群を集めたWebサイトを開設した。サイト利用状況と利用者による評価を分析した結果、サイトが提供しているマルチモーダル性、インタラクティブ性は高く評価されていたが、サイトの閲覧と利用者の実際の言語生活とのつながりは弱かった。サイト内のコンテンツと連動する形で利用者の活動体験や意見を交換するシステムを構築し、オンライン世界と現実世界を相互に行き来する日本語支援を実現することが課題がとして見出された。
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