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2021 年度 実施状況報告書

留学初年次から使用可能なキャリア形成支援教材の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19K00732
研究機関東京外国語大学

研究代表者

菅長 理恵  東京外国語大学, 大学院国際日本学研究院, 教授 (50302899)

研究分担者 伊集院 郁子  東京外国語大学, 大学院国際日本学研究院, 教授 (20436661)
中井 陽子  東京外国語大学, 大学院国際日本学研究院, 教授 (60398930)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワードキャリア形成支援 / 留学生 / タスク / 教材開発 / 体験談
研究実績の概要

当初の実施計画では、2021年度前半に教材の改訂作業、後半にワークショップの開催を予定していたが、2020年度に引き継きコロナ禍の下での制約があり、ワークショップの企画そのものが中断している。一方で、試用版教材による授業を実施しつつその効果について分析するとともに、最終目標である教材の出版に向けての作業は順調に進めることが出来た。以下に、具体的な成果・実績について報告する。
第一段階として、教材全体の表記の統一基準、ルビおよび語彙リスト化する単語の基準設定を行い、その基準に基づきテキストの改訂作業を進めた。第二段階としては、出版社との協議に基づき、キャリア形成支援教材としての魅力を高め、内容を充実させるために、新たにキャリア形成に役立つキャリアタスクおよびソーシャルタスクを開発・追加するとともに、タスク全体の構成を整備した。第三段階として、語彙リストについて、出版後の使用が見込まれる学生の状況に対応するため、英訳、中国語訳、ベトナム語訳を作成した。第四段階としては、上記の作業の完了を踏まえ、2022年度秋の出版を目指して出版社と連携しつつ作業を進め、2022年度前半に音声教材の録音が実施できるよう、録音箇所のリスト化と音声化部分のテキストの確定を行った。
また、今回の出版用教材の中には入れないが、日本でキャリア形成を行っている元留学生へのインタビュー調査も1件実施した。試用版教材の分析や授業実践関連の研究成果は、論文6本、学会発表5件の形で公開した。
科研の期間延長を認めていただくことができたため、2022年度は出版に向けての作業を進めるとともに、キャリア形成支援に携わる教員との連携・情報共有のための活動を行う予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

当初は2021年度中の出版を目指していたが、コロナ禍によりワークショップ等の企画が中断したことに加え、科研メンバーのうち2名が介護要員となったこと等から、出版に向けての作業進捗も遅れ、2021年度中の出版が実現できなかった。

今後の研究の推進方策

2022年4月現在、出版社とのやりとりが順調に進んでおり、年度内に出版が実現する見込みである。教材の出版により、高等教育機関、専門教育機関に在籍する留学生のキャリア形成支援への貢献が期待できる。キャリア形成支援に携わる教員との連携・情報共有を進め、教材を広く使用してもらえるよう、年度後半には、成果発表やワークショップ開催などに注力する予定である。

次年度使用額が生じた理由

当初2021年度中の出版を計画していたが、科研メンバー4名(うち1名は外部協力者)のうち2名が介護要員となったことによる作業の遅れと、コロナ禍による外部との連携やワークショップ企画の中断により、出版が2022年秋に遅延となった。
最終年度の使用計画は以下の3点である。
1)出版の実現に向けての教材の最終整備のための経費  2)音声教材作成のための経費  3)学会・研究会等での成果発表、その他ワークショップ開催の経費

  • 研究成果

    (11件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (6件) (うちオープンアクセス 2件、 査読あり 2件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] 日中初対面接触場面の二者会話と三者会話に関する事例分析-話題開始の発話とフォローアップ・インタビューから見る非母語話者の理解・参加の比較-2022

    • 著者名/発表者名
      佐藤茉奈花・夏雨佳・中井陽子
    • 雑誌名

      社会言語科学

      巻: 第24巻第2号 ページ: pp.21-36

    • 査読あり
  • [雑誌論文] オンライン日中交流会の利点と留意点―日本留学を目指す中国人学習者と日本の学部・大学院生の感想の分析をもとに―2022

    • 著者名/発表者名
      中井陽子・丁一然・夏雨佳
    • 雑誌名

      東京外国語大学国際日本学研究

      巻: 第2号 ページ: pp.113-136

    • DOI

      10.15026/117206

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 日本語学習者の作文における自動評価と教師評価の比較2022

    • 著者名/発表者名
      小森和子・伊集院郁子・李在鎬
    • 雑誌名

      明治大学国際日本学研究

      巻: 第14巻,第1号 ページ: pp. 41-68

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 話し合いの仕方の変遷プロセスの分析-中国人日本語学習者を対象としたオンライン授業を対象に-2021

    • 著者名/発表者名
      中井 陽子、ナカイ, ヨウコ、NAKAI Yoko
    • 雑誌名

      東京外国語大学論集 (Area and Culture Studies)

      巻: 102 ページ: 99~110

    • DOI

      10.15026/106518

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 留学生のキャリア形成を考える―日本で研究者として活躍する元留学生の事例よりー2021

    • 著者名/発表者名
      菅長理恵・中井陽子・伊集院郁子
    • 雑誌名

      劉桂萍(主編)、辺家勝(副主編)『日本語教育論集』国際シンポジウム篇 中国赴日本国留学生予備学校日本語教育研究会,東北師範大学出版社,

      巻: 第9号 ページ: pp.71-83.

  • [雑誌論文] キャリア形成と人間関係構築のための授業実践-2019年度中国赴日本国留学生予備教育における団長授業での試み-2021

    • 著者名/発表者名
      中井陽子
    • 雑誌名

      劉桂萍(主編)、辺家勝(副主編)『日本語教育論集』第9号国際シンポジウム篇 中国赴日本国留学生予備学校日本語教育研究会,東北師範大学出版社

      巻: 第9号 ページ: pp.84-108

  • [学会発表] 日本語のナラティブの協働構築における参加者の意識と話題展開の分析―母語話者同士で語る留学中の苦労話による人間関係促進のあり方の探求―2022

    • 著者名/発表者名
      夏雨佳・中井陽子
    • 学会等名
      第46回社会言語科学会研究大会
  • [学会発表] 会話データ分析の教材開発と授業実践を考える-教師と学生による「研究と実践の連携」の可能性-2022

    • 著者名/発表者名
      中井陽子・大場美和子・寅丸真澄
    • 学会等名
      社会言語科学会第46回大会
  • [学会発表] ライティングの評価再考:機械と人間の役割と今後の教育支援2021

    • 著者名/発表者名
      伊集院郁子, 小森和子, 安高紀子, 髙野愛子, 李在鎬
    • 学会等名
      CASTEL/J(日本語教育支援システム研究会)
    • 招待講演
  • [学会発表] オンライン日中交流会の可能性―日本留学を目指す中国人学習者と日本の学部・大学院生の交流―2021

    • 著者名/発表者名
      中井陽子・丁一然・夏雨佳
    • 学会等名
      第57回日本語教育方法研究会
  • [学会発表] 作文評価のための教師用ルーブリックの作成と試用2021

    • 著者名/発表者名
      伊集院郁子, 李在鎬, 小森和子, 髙野愛子, 野口裕之
    • 学会等名
      2022年度日本語教育学会秋季大会

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公開日: 2022-12-28  

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