研究課題
基盤研究(C)
本研究は,大学,日本語学校,地域における「日本語教育コーディネーター」を対象に,実践の記録と,インタビューによる語りを分析した。その結果,日本語教育コーディネーターに必要とされる資質・能力として,学習者の状況・ニーズを把握する,必要な情報・知識を得る,機能的なシステムや体制をつくる,協働的関係をつくる,適性や事情を考慮し活かす,仕事や役割を振り分けて任せる,明確に素早く意思を示す,俯瞰し長期的視野を持つ,固執せず割り切る,責任を自覚する,の10点を明らかにした。
日本語教育
これまで,特に大学と日本語学校における日本語教育コーディネーターについては必要な資質・能力や養成のあり方がまとまった形で議論されておらず,2018年に初めて文化審議会国語分科会によって発表された。本研究は文化審議会国語分科会が提示した日本語教育コーディネーターに必要な資質・能力を,現場での実践及び当事者の語りから検証したものであり,今後日本語教育コーディネーターの養成・研修内容を具体化していくにあたっての基礎資料となりうるものである。