近年、わが国の外国語教育の分野では、CEFRの理念および、第二言語習得研究の成果に基づく教育内容や教授法、評価方法等の開発・研究が活発になっている。一方で中国語教育の分野では、依然として文法シラバスに基づく伝統的な教育が中心である。 本研究では、CEFRの「行動中心アプローチ」および「複言語主義」の立場から、第二外国語としての中国語教育において育成すべき「コンピテンシー」について検討した。また、学生を取り巻く多文化環境をいかに学習過程や評価に取り入れるべきかという観点から、新しい中国語教育のあり方について検討し、論文および教科書の作成を通してその一端を示すことができた。
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