研究課題/領域番号 |
19K00770
|
研究機関 | 國學院大學 |
研究代表者 |
長田 恵理 國學院大學, 人間開発学部, 准教授 (40581690)
|
研究分担者 |
物井 尚子 (山賀尚子) 千葉大学, 教育学部, 准教授 (70350527)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | イタリア小学校の英語教育 / 自律学習 / 教科書分析 / ポートフォリオ |
研究実績の概要 |
大学英語教育学会関東支部講演会で、2019年度、イタリアで実施した現地小学校実態調査について発表した。特に、子ども達が取るノートについて、日本にはあまり見られない「自分でつくる教科書」のような要素に関し、視聴者から関心が寄せられた。また、このことのほか、教員に対するインタビュー調査、文献調査の結果を、『國學院大學人間開発学研究』(2021年2月発行)に「イタリアの小学校外国語教育―教師教育の視座からの一考察―」のタイトルで、研究ノートにまとめた。 COVID-19流行の社会状況下にあって、日本の小学校の現状を知るための実地調査を行うことはできなかったが、代表者が2名の研究協力者から2度にわたって聞き取りを行ったほか、分担者も協力者1名から聞き取り調査を行った。それぞれが、従前の指導方法をそのまま当てはめることができない状況下ではあったが、児童の自律的学習が進むような工夫をしていた。特に、昨年度前期の半分は対面授業が実施できなかったこともあり、課題の設定に工夫が見られた。このことについては今後、論文にまとめる予定である。 代表者が所属している研究会で、E-POSTLをもとに作られたJ-POSTLエレメンタリー(小学校教員・教員養成課程学生向けポートフォリオ)への理解を深めた。これに端を発して、学習者用であるELP(ヨーロッパ言語ポートフォリオ)の記述文を参照し、教科書採択率上位2社(東京書籍・光村図書)の5,6年生の教科書について特に「読むこと」「書くこと」に焦点を当てて分類を始めた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
昨今の社会状況のため、小学校における現地調査ができていないことと、代表者が主に遠隔授業の準備・フォローアップに忙殺され、予定通りの時間がさけなかった一方、2019年度の遅れは少しずつ取り戻せていることが理由で、「やや遅れている」とした。
|
今後の研究の推進方策 |
今年度も小学校への実地調査は思うようにはならない可能性があるが、状況が許せば訪問調査を行う。研究協力者への聞き取り調査を継続的に行う。 代表者は前期に初等科教育法(外国語)の授業において学生に振り返りをさせているが、自律学習についての意識調査を行う予定である。 2020年度に時間があまり取れず、予定通りに進められなかった文献研究および教科書調査をさらに進める。 教科書分析の結果については、夏に行われる英語教育関連の学会で発表予定である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19感染状況により、学会・現地調査・海外への調査などの移動が不可能になったっため、資料収集と研究環境整備のために予定よりも多くの物品を購入したが、2021年度、移動が可能になった場合に備え、繰り越しをした。
|