研究課題/領域番号 |
19K00777
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研究機関 | 大阪大谷大学 |
研究代表者 |
小山 敏子 大阪大谷大学, 教育学部, 教授 (20352974)
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研究分担者 |
薮越 知子 日本大学, 経済学部, 准教授 (80578071)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 電子辞書 / スマホアプリ / 検索行動 / 英語教育 |
研究実績の概要 |
研究2年目にあたる2020年度は、前年度に申し込み採択されていた国内外での学会発表がCovid-19's impactにより延期や中止になった。また予定していた実験なども順調に推進することができなかった。しかしながら、JACET International Convention 2020の発表予定者を対象に、JAAL in JACET 2020として12月にオンラインで発表の機会が与えられた。その研究大会では、分担研究者の薮越知子氏(日本大学)が第一発表者として、英語で共同発表することができた。 発表内容は、GLoCALL 20018やFLEAT 7(2019年に早稲田大学で開催)で公開した知見をもとに、異なったタスクを行ったときの大学生の検索行動と学習効果を調査するものであった。すなわち、TOEIC Part 5の語彙文法問題とTOEIC Part 7の読解問題との学習者の取り組みの違いを検証した。その結果、読解問題でも、全体の約8割がスマートフォンを使い、Google翻訳を利用した学生が最も多かった。電子辞書使用者は5%程度であった一方、辞書や辞書アプリを使用しないで解答した学生が全体の16%いた。使用した辞書(辞書アプリ)毎にグループ化して分析した結果、グループ間の英語力に差はなく、検索した語数や正解率にも差は見られなかったが、電子辞書グループが辞書を使用しなかったグループより、解答に多くの時間を要したことがわかった。 この知見は論文としてまとめているところであり、今後、これら複数の研究結果をより詳細に分析するため、現在、検索行動の違いを調べ質的に分析しているところである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
Covid-19's impactによる研究環境や研究結果公表の場の変化により、当初の計画より遅延している。
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今後の研究の推進方策 |
当初の計画通りには研究推進ができてはいないが、可能な範囲でデータ収集と分析を行っている。今後はこれまでの知見をもとに、質的データをさらに収集、分析して、得られた知見を公開していく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
(理由) すでに採択されていた2020年度に発表を予定していた国内外の学会や研究会がCovid-19's impactにより中止、または延期となった。また、分担研究者との研究打ち合わせの機会も、同様の理由で困難となったため、オンラインでの会議に切り替えたことにより、出張に関する費用が抑えられた。 (使用計画) データ分析や論文執筆のPCやソフトウェアの購入、実験参加者への謝金、データ収集後の入力アルバイトへの謝金などに充てる予定である。
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