研究課題/領域番号 |
19K00782
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研究機関 | 函館工業高等専門学校 |
研究代表者 |
臼田 悦之 函館工業高等専門学校, 一般系, 教授 (00413708)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | タスク / タスク開発 / データベース / タスク遂行 / トランスクリプト / フレーズ / ポスト・タスク |
研究実績の概要 |
リーディング・テキストを使った理解型タスクと情報格差型や意思決定型の発信型タスクを作成した。発信型タスクに関しては、前年度収集した上級英語話者によるタスク遂行データからミニコーパスを作成した後言語的特徴の分析を行い、ポスト・タスクでのForm-focused activitiesやConsciousness-raising activitiesで使えるフレーズの抽出を試みた。まずフリーソフトのAntConcでN-gram分析を行い使用頻度の高い定型表現を抽出し、次にトランスクリプト・データから意思決定タスク遂行に役立ちそうなInteractive Lexical Phrasesを抽出した。意思決定タスクの3-gram分析では、Do you think/I think I/I think so などのthinkを使ったフレーズや、How about you/How about the/How about we などのHow aboutを使ったフレーズが高頻度で使われていたことがわかった。また、順序を表すフレーズ the first/second/third one、同意フレーズのI agree も頻繁に使われていた。トランスクリプト・データをHobbs(2005)のInteractive Lexical Phrasesの視点から観察すると、Openings、Opinion markers(自分の考え・意見を述べるフレーズ)、Feedback(相手に確認する)、Returning the question(相手に振る)、Agenda markers(まとめる)、Pause fillers and vague languageなどに区分されるフレーズが随所で使われていた。このことからタスク・パフォーマンスのトランスクリプト・データはポスト・タスクの材料として有効活用できることが分かった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
データベース化が遅れているのとより豊富なデータベース化を目指すため、更にタスクを開発する必要がある。まだ公開に至っておらず、アプリケーション開発の遅れも課題となっている。
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今後の研究の推進方策 |
引き続きタスクを開発し、タスク・パフォーマンスのトランスクリプト・データを蓄積させ、現在よりも豊富なデータベース化を目指す。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染対策の影響で、学会発表のオンライン化、データ収集のための海外出張中止等で旅費、人件費・謝金が満足に使えなかった。今後は計画を若干修正しながら、研究目的達成のためタスク作成とデータ化に向けて使用する予定である。
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