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2023 年度 実施状況報告書

CLILにおける「見える言語指導」に基づく指導技法の開発・研修・検証

研究課題

研究課題/領域番号 19K00800
研究機関上智大学

研究代表者

池田 真  上智大学, 文学部, 教授 (10317498)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2025-03-31
キーワードCLIL
研究実績の概要

本研究の目的は、CLIL(内容言語統合型学習)における「見える言語指導」の理論を構築し、「内容(理科や社会などの一般教科の知識・技能)と言語(英語の知識・技能)」を統合する指導技法を体系化した上で、その学習過程と結果を検証し、可視化することにある。その取り組みは、(1)「見える言語指導」の技法を、文献研究や教室でのフィールドワークにより収集して体系化し(指導法開発)、(2) その習得を目的とした教員研修を行って通年にわたる授業実践を行い(指導法実践)、(3) その指導による学習の過程と結果を、生徒が産出した話し言葉や書き言葉の談話分析により明らかにしてモデル化する(指導法検証)、の3段階に分けて行い、データの収集と分析をほぼ終えている。その一方で、教室での授業観察や授業録画の分析を進めていくうちに、英語での内容学習を進める際の暗示的言語習得の役割を再認識することとなった。すなわち、明示的に言語的なポイントを取り上げて教える「見える言語指導」と、教師の発話、授業内の教材、生徒の言語活動に「学習の言語」(特定の単元内容を学ぶ上で必須の語彙や文法)や「学習のための言語」(英語で科目を学ぶ際に必要な言語知識)を埋め込む「見えない言語指導」との共存である。そこで本年度も、前者の実践と研究が盛んなオーストリアの現地校(小学校と高校)と、後者を主な指導原理としているシンガポールおよびカンボジアのインターナショナルスクール(小学校と高校)で授業観察を行い、両者の重要性や棲み分けを確認した。実績としては、以上の知見を取り込んだ教員研修を10回(対面8回、オンライン2回)行い(延べ約500名が参加)、これまでの研究で得られた成果を国内外の学会で5回発表した(うち4回は招待講演)。専門書に掲載される国際論文も執筆済みであるが、出版社の都合により刊行は次年度になる予定。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究期間を二度延長することで、当初予定していた研究活動はほぼ行うことができた。また、上記記載のとおり、発展的に当初の研究計画を追加修正したが、研究全体の取りまとめに影響はない。

今後の研究の推進方策

最終年度である2024年度は、研究全体を取りまとめ、論文ないし報告書を作成する。その成果は、国内外の学会や国際研究集会でも発表する。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2024 2023

すべて 学会発表 (5件) (うち国際学会 1件、 招待講演 4件)

  • [学会発表] 「CLILを活用した新時代の工学系高等教育機関での英語教育を考える:共同研究の評価」2024

    • 著者名/発表者名
      池田真
    • 学会等名
      日本CLIL教育学会東北支部Special Webinar 2023シンポジウム
  • [学会発表] 「持続可能な学びのための英語教育:CLILに学ぶ汎用的知識力・思考力・言語力の育成」2023

    • 著者名/発表者名
      池田真
    • 学会等名
      全国高等専門学校英語教育学会第46回研究大会
    • 招待講演
  • [学会発表] ‘Developing sustainable English language competencies: A framework for Soft CLIL lesson and materials design’2023

    • 著者名/発表者名
      Makoto Ikeda
    • 学会等名
      J-CLIL Vienna Seminar
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] 「持続可能な教育目標 (SEGs):CLILによる概念知識の獲得と思考力の育成」2023

    • 著者名/発表者名
      池田真
    • 学会等名
      日本CLIL教育学会九州部会2023年度第1回研究会
    • 招待講演
  • [学会発表] 「教科横断型CLILの理論と実践:オーストリア、オランダ、日本の実例」2023

    • 著者名/発表者名
      池田真
    • 学会等名
      日本CLIL教育学会中国支部2023年度第2回研究会
    • 招待講演

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公開日: 2024-12-25  

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