2020年度、2021年度と2年続けて、新型コロナ感染の影響で、出張や調査に全く赴くことが出来なかった。このため、これまで継続的に蓄積してきたデータや文献をもとに学会発表、論文執筆を行い。2022年3月には単著の出版に至った。過去2年間思ったような研究が出来なかったことは非常に残念ではあるものの、これまでの蓄積をもとに一定の研究成果を残すことは出来たと考える。本来であれば、司法通訳人制度が進んでいる海外で調査を行うとともにデータ収集を考えていたが、期待していた情報を入手出来なかったことは心残りである。 しかし、翻って国内調査では期待以上のデータを収集する機会に恵まれ、過去に収集した情報やデータと共に、研究に活用できたことは幸いであった。 加えて、本年度も法廷通訳人採用試験・面談に携わる機会を得ることが出来、現場での知見も積み重ねることが出来たことは大きな成果だったと考える。 さらに、新型コロナ感染拡大の中ででも、2回の学会発表の機会を得ることが出来たのは幸いであった。学会を通しての知見、また2020年に発表した論文で、学会奨励賞を受賞することが出来た。行動制限がされる中での研究活動は非常に苦しいものではあったが、それを踏まえての実りもあった時間だったと考える。
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