研究課題/領域番号 |
19K00835
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
西川 惠 東海大学, 工学部, 准教授 (10453705)
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研究分担者 |
山内 豊 創価大学, 教育学部, 教授 (30306245)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | ESP / CLIL / 航空英語 / 第二言語習得 / ELF |
研究実績の概要 |
2019年以来となる飛行訓練空港への出張が実現した。新たなデータ収集、訓練プログラム統括者とのミーティングも再開できた。1度目の出張時期(9月)が2022年度の訓練開始時期と重なり、訓練所到着直後の訓練生の様子やオリエンテーション、第1回や第2回めのレッスンの録画もでき、貴重なデータ収集が可能となった。 また、2021年度に訓練は再開したものの、各訓練生に復帰トレーニング期間が必要だったため2022年度前半はまだ修了生の帰国も予定の目途がたたなかったが、後半は帰国時期と人数の目途が立つまでに回復し、データの文字起こしについても開始できた。天候不順や業界復調による米人教官不足等もあり進捗は思うほどに計画的には行かなかったが、着実に前進した。大学構内の感染対策レベルも大分以前の状態に戻り、学生の入構や雇用もしやすくなったことで教材開発用予備資料も作成が進んだ。 12月には訓練生を対象に開発途中の教材を使っての授業が実現できた。実施後、日本人飛行専門教官と内容を共有するミーティングも行い、2023年度以降の具体的な協力体制についても話し合いが進んだ。 2度目の出張(3月)では、飛行訓練空港にてプログラム統括者たちと今後の英語教育について話し合う機会が得られた。日本人飛行専門教官も交え、2023年度実施できることとして、訓練生向けに遠隔でのセッションとコミュニケーション力チェック(ESP英語会話テスト)が案として出された。このチェックでは言語力だけでなく、訓練進捗を大きく左右する「コミュニケーションを取ろうとする態度」も含めて異文化コミュニケーション力も評価対象とすることとした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2021年度訓練再開はしたものの2022年度前半にかけてはまだまだ完全回復とはいかず、また、温暖化による天候不順や業界復調による教官不足等もあり、収集データの文字起こしや分析がなかなか開始できなかった。9月以降は出張も可能となり、修了生もまとまった人数が確保できる状態となり徐々に計画を進めていけることとなった。環境条件を考えれば過去2年停止していたものをここまで再開できたことは予定以上の進捗である。周囲のサポートに助けられたことが大きく、大変幸運だった。
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今後の研究の推進方策 |
データ文字起こしの継続、教材の開発と改良、試用、評価テストの実施、評価ルーブリックの開発と試用、改良、訓練プログラム統括者・日本人飛行専門教官との情報共有と協力体制の維持、操縦士養成プログラム全体の質向上と発展を目標に英語力強化を進めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
教材開発のためのデータ文字起こしを依頼する修了生の帰国が年度の前半から後半に遅れたため。主な理由は、2021年度に再開した訓練が完全回復するまでに時間がかかっていること、天候不順による飛行訓練の遅れ、業界復調に伴う飛行訓練教官不足による訓練進捗の滞り、である。これらの理由により、要となる修了生の帰国時期の目途がなかなか立たず、データ文字起こしや分析への着手が予定より遅くなった。 今後の使用計画については、訓練施設への出張費として約500,000円、航空英語に関する国際学会の出張費として約400,000円、残りの約70,000円を教材開発協力者への人件費・謝金として使用予定である。
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