研究課題/領域番号 |
19K00854
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研究機関 | 北海学園大学 |
研究代表者 |
田中 洋也 北海学園大学, 人文学部, 教授 (70521946)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 外国語学習 / 語彙学習 / 定型表現 / eポートフォリオ / CALL / MALL |
研究実績の概要 |
本研究は,英語学習者の (1) 学習記録を語彙項目(定型表現・単語)に基づいて記録する4技能統合型電子ポートフォリオ,および (2) 電子ポートフォリオと連携して個人に最適な学習項目を提示するコンピュータ適応型学習を実現するモバイルアプリケーションを統合し,(3) 英語学習者とその支援者に長期的な学習支援方法を提供する協働ブレンディッドラーニング・フレームワークを構築し,その有用性を検証することを目的としている。 2019年度にはモバイルアプリケーションに定型表現データを搭載し,システムの改修を行った。また,モバイルアプリケーションで学習した定型表現データが電子ポートフォリオの学習記録と統合されるよう電子ポートフォリオのシステム改修を行った。2020年度は,電子ポートフォリオ上において前年度より改修を継続していた,学習者の音声データをテキストに変換 (Speect-to-Text, STT)し学習記録として蓄積できる機能を実現した。この機能より学習者の音声データ,音声データをテキスト化したデータ,学習者自身がテキストを修正したデータの3種類でシステム内に保持できるようになった。また,2020年度内に2019年度に実現したモバイルアプリによる定型学習モジュールについて報告する論文を執筆した。 2021年度は,高校生英語学習者を対象としたモバイルアプリの有用性を検証する実証研究,大学生英語学習者を対象とした電子ポートフォリオのSTT機能の有用性を検証する実証研究を実施予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
電子ポートフォリオに追加したSpeec-to-Text技術の実装完了に時間を要した。また,ブレンディッド・ラーニングを前提としたフレームワーク構築を目指している研究ではあるが,コロナ禍において予定されていた実証研究の実施が遅れた。
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今後の研究の推進方策 |
2019年度からの2年間で実装した機能を用いた実証的研究を行う予定である。具体的には,高校生英語学習者を対象としたモバイルアプリを用いた英単語・英語語句(定型表現)学習の有用性の検証。大学生英語学習者を対象とした電子ポートフォリオSpeech-to-Text機能の有用性の検証を行う予定である。また,構築するフレームワークを横断して使用できる定型表現学習用データ,アニメーション教材を開発する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
2020年度中に参加予定であった国際学会,国内学会の中止を受けて旅費を支出していない。また,調査延期にともない,参加者謝金を支出していない。2021年度においては,オンライン学会への参加費支出,調査参加者謝金支出を予定している。
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