研究課題/領域番号 |
19K00872
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研究機関 | 小山工業高等専門学校 |
研究代表者 |
関根 健雄 小山工業高等専門学校, 一般科, 講師 (00709769)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 読解力 / 英語教育 / 英語アセスメントテスト / リーディングスキルテスト / リメディアル教育 |
研究実績の概要 |
基礎的読解力の指標としての「リーディングスキルテスト」(RST)を小山工業高等専門学校生3年生のほぼ全員に対して実施することができた。これにより、3年生の基礎的読解力の現状を把握し分析するとともに、TOEICをはじめとする各種英語アセスメントテストや成績との相関について調査することができた。また、2019年度以前のRSTのデータと比較し、学年や学科という集団ごとの特徴と関連性についてさらなるデータを収集する基礎を作ることができた。これらの成果を国内・国外の学会等で発表したことで今後の研究を進めていくにあたって多岐にわたる貴重な意見を得ることができた。本助成により、様々な学会で発表を行う機会が得られたことは大きな成果であった。これらは今後の研究活動に生かしていくとともに、さらなる成果につなげていきたい。 学習支援という観点からは、RSTの結果分析、英語アセスメントテストの結果と授業での教育活動を関連付け、授業改善につなげることができた。研究はまだ端緒についたばかりであり、今後は昨年度の研究・教育活動の検証を行い、学習活動全般において基礎的読解力の個人差・傾向による学生個人、集団への影響・成果を明らかすることで、困難を抱える学生個々への支援踏まえた英語授業の改善、効果的な学習支援の実現につなげることができるであろう。そのためにもさらなるデータの収集や個々へのアプローチの充実を行い研究と教育の充実を図るものである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
3年間の研究計画における1年目であり、リーディングスキルテストを3年生のほぼ全員に対して実施することができた点、それらとTOEIC等の英語アセスメントテストとの比較ができた点がこの理由としてあげられる。また、これまでの研究活動の成果と併せて、英語授業改善、学習支援につながる結果が得られた。これらの成果についても、今後学会発表等の予定がある。特に、2019年度においては本研究費の助成により、国内にとどまらず海外での学会発表につなげることができたことは大きな成果である。 学習支援については、基礎的読解力や学習活動に困難を抱える、感じている学生の現状把握と改善の糸口を模索している最中である。効果的な学習支援やリメディアル教育につなげるため、さらなる情報収集のための方法なども構築していきたい。そのための校内での協力体制の構築が必要であり、本研究推進の課題であると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
2019年度同様、リーディングスキルテストを3年生全体に実施し、その結果と各種英語アセスメントテストの結果の分析を行う。これによって、昨年度までのデータとの比較を行い、読解力の影響や実態が学年や学科といった集団によりどのように異なるのか、あるいは何らかの傾向を示すのか分析する。この結果分析をもとに英語授業の改善、学習支援の方法について研究を進めていく。昨年度に引き続き、学会等での発表も予定している。 学習支援については、学生の学習の現状や考え方などを把握するために様々なアンケート等に実施を検討している。効果的なアンケートの実施方法や分析についての資料収集を行っているが、それらをより一層推し進めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
「その他」として計上されている「リーディングスキルテスト」は「物品」として計画していたものである。このテストは1月末に実施したが、予定していた受検者全員が受検せず、実費を支払う関係から予算に余剰金が生じたためである。この金額では2019年度内にクラスまたは学科単位で再度実施するには金額が不足することに加え、支払い時期により他に使用することが難しかった。 また、3年間で500,000の「旅費」を予定していたが、デンマークでの国際学会出席のために初年度で当初の予定額に近い支出が必要になったことから次年度において「リーディングスキルテスト」の対象を増やしてより広範なデータを収集したり、書籍等を購入したりすることを計画している。
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