研究実績の概要 |
本研究の目的は、小中連携を図るための中学入門期における診断用英語語彙テストを開発することである。1年目の今年度の目的は小学校用の英語教科書を用いて、どのような語彙が使われているのか、そしてどのようなタスクが使われているのかを分析することである。今年度は語彙の分析を行なった結果、全7社の小学校英語教科書では全部で2280語が現れるが、そのうち7社全ての教科書で現れる単語は275語であり、全体の約12%であった。その中身は名詞が多く、曜日、月の名前、季節、色、家族、動物、飲食物、スポーツ、仕事、場所、科目名などが多かった。また、動詞についてはbe動詞の他、listen, read, look, watch, writeのような英語を使うための動詞の他、jump, singのような動作同士、like, wantのような自分の気持ちを伝える動詞が含まれていた。また、形容詞や副詞はbeautiful, good, great, happyのような肯定的な語が否定的な感情を表す語よりも多く見られた。 この結果は "Vocabulary Range and Characteristics of Words Appearing in Elementary School English Textbooks in Japan" として全国英語教育学会学会誌に掲載予定である。タスクの分析については2020年度に公開される予定の中学校英語教科書を見ながら、統一基準で分析していく予定である。
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