研究課題/領域番号 |
19K00887
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02100:外国語教育関連
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
平井 清子 北里大学, 一般教育部, 教授 (60306652)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 英語教育 / 台湾(戦後) / 英語教科書 / 高等学校 / 題材内容 / 課程標準(綱要) / 思考力 / 発問・タスク |
研究成果の概要 |
本研究は,戦後台湾の英語教育が70年という年月の中で,いかなる軌跡をたどってきたのか,その特徴の変遷と不変,またその背後にある要因を明らかにしようとするものである。なかでも,高校英語教科書の題材内容と指導方法を調査分析し,それらを学際的アプローチで探求した。戦後70年間の「課程標準(綱要)」の調査と各準拠版高校英語教科書の題材内容の量的・質的調査,一部,練習問題・タスクの分析を加え実証的にその特徴と変遷を捉えた。台北市で教育関係者への聞き取り調査を実施しこれを補完した。コミュニケーション力と思考力養成を両輪とする現在の台湾の英語教育の特徴とその要因を歴史的視座の中で明らかにするものである。
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自由記述の分野 |
英語教育学、応用言語学、台湾地域研究
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,台湾の高校英語教科書の「文学教材」を精査し,「本文」,「練習問題」,「タスク」が周到に工夫され,文学教材が生徒の英語受容能力のみならず発信能力,そして思考力の育成に効果的に使用されていることを提示した。また,「政治・社会的題材」も足場掛けのある練習問題・タスクが段階的に用意されていることを指摘した。いずれのトピックも日本の英語教科書では敬遠されがちで,とりわけ「文学教材」再考の実践例として日本の英語教育の現場に示唆をもつ。戦後70年間の英語教科書がいかなる軌跡を辿ったかに着眼することで,国際社会における台湾の位置付けを明確にする試みは台湾地域研究に寄与するものである。
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