研究課題/領域番号 |
19K00892
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研究機関 | 東京都市大学 |
研究代表者 |
稲垣 亜希子 東京都市大学, 共通教育部, 准教授 (50770757)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 中間言語語用論 / 留学 / 動機づけ |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、どのような特徴を備えた英語学習者が、留学環境(Study Abroad)における語用論的な発達を見せるのかを探るため、学習者の動機づけを中心とした個別要因と語用論的発達の相関を明らかにすることである。以下に今年度を前半・後半に分けて研究活動の状況を報告する。 1. 2021年度前半(4-9月)データ整理と量的分析の開始 2021年度前半については、収集データ整理が終了次第、事前・事後テストの結果の量的分析に取り掛かる予定であったが、コロナ禍の影響が長引くことによりデータ整理の人員手配等にさらなる困難が生じたため、代替方法を模索した結果、研究代表者自らがそれを遂行することが最善と判断した。そのため、データ整理に膨大な時間を費やすこととなった。 2. 2021年度後半(10-3月)追加パイロット分析と分析方法の再検討 コロナ禍の影響により中止や延期が相次いでいた学会や研究会がオンラインを中心として再開されつつあることに伴い、国内・国際学会および小規模な研究会等にも参加し、中間言語語用論分野及び関連分野の研究者との意見交換を行った。それにより追加のパイロット分析を実施し、その結果についても国内外の研究者との意見交換を行った。そこで抽出された問題点を反映し、最新の文献も参照しながら分析方法の再検討を行った。また、英語教育への応用についての検討も進めるため、文献研究、および関連する国内外のオンライン学会や研究者間での話し合いに参加するなどして情報を集めた。さらにその中で、次の研究で追求すべき課題が見えてきたため、それについての研究計画にも着手した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
先述の通り、コロナ禍の影響の長期化によりデータ整理の人員手配等にさらなる困難が生じたため、代替方法を模索した結果、研究代表者自らデータ整理を遂行することが最善と判断した。しかしながら、そこに校務の増大も重なり、データ整理のための時間と労力を想定外に多く費やす結果となったことで、全体として研究の遂行に遅れが生じた。研究期間の1年の延長が認められたため、次の研究計画も見据えながら本研究を完成させることを次年度の課題としたい。
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今後の研究の推進方策 |
研究期間の1年の延長が認められたため、2022年度は次の計画を推進する。 1. 2022年度前半(4-9月)量的分析結果のまとめ 量的分析を完了し、分析の結果をまとめる。同時に、途中経過を発表する機会(学会・研究会・論文投稿)を模索する。 2. 2022年度後半(10-3月)質的分析の完了と最終結果のまとめ 談話完結テストの産出データのコーディング、質問紙の自由記述等の質的データ分析も完了させる。量的・質的両方についての最終的な結果が出揃ったところで、それらを論文にまとめ、発表する。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍によりデータ分析のアルバイト人員の手配が困難であったため、人件費に大幅な余剰が生じた。さらに対面の学会や研究会が相次いでオンラインに形態を変更して開催された影響で、出張のために予定していた旅費が未使用となっている。次年度は論文投稿に伴う文献・資料収集や校閲費等に充当したいと考えている。
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