研究実績の概要 |
初年度(令和元年度)は『英語多義ネットワーク辞典』と『プログレッシブ英和中辞典 第五版』において培った句動詞に関連するリソースの再加工と例文素材の収集の時期と位置づけ、辞書の記述から教材への再加工は、まずその枠組みを確定するための、綿密な議論・検討が必要となるため、例会を開き、検討を重ねた。従来の句動詞解説書には、大きく2つの編集方針が見られた。ひとつはget up, get out, get on, get along といったように動詞を見出しとして整理するもの。もうひとつは、get up, take up, break up, come upといったようにparticle(不変化詞)を中心とするものである。本研究では後者の編集方針を採用した。 令和2~3年度はコロナ禍に見舞われ、コンテンツの執筆が思うように進まなかったが、『英語多義ネットワーク辞典』で構築した前置詞のネットワークを生かして、前置詞をわかりやすく解説する手法を模索した。3~4コマからなるイラストに音声解説を付けることとし、ひとつひとつの句動詞にどのようなイラストが適切かについて詳細な議論を重ねた。 令和4年度はある程度定期的な例会を行うこともできたが、メンバーが次々と体調を崩し、思ったように研究を進められなかったため、やむを得ず本研究であつかうparticle(不変化詞)の種類を限定することとし、計画を練り直し完成に向けて取り組んだ。 令和5年度は本研究で扱うparticle(不変化詞)をoutに絞り、come out, get out, turn out, find outなどoutを使った句動詞の分類・分析を進め、その効果的な解説手法としてアニメーションの作成に取り組んだ。現在は基本のアニメーションだけでなく、例文にイラストを付し、アニメーションとイラストをシンクロさせる方法を模索しながら各句動詞のコンテンツ作成を進めている。
|