研究課題/領域番号 |
19K00907
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
桂山 康司 京都大学, 人間・環境学研究科, 教授 (10194797)
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研究分担者 |
渡 寛法 日本大学, 文理学部, 准教授 (20732960)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 意味順 / 英語教育 / リズム / 英詩 / 英語教育モデル |
研究実績の概要 |
本研究課題追究において得られた知見―英詩研究におけるリズム概念の追究が、英語教育モデル構築におけるリズムの果たす重要性、並びに、日本の英語教育の根本的課題を浮き彫りにする―をまとめた論文「5文型から「意味順」へ―英詩研究者の視点―」が、『明日の授業に活かす「意味順」英語指導:理論的背景と授業実践』(田地野彰編、ひつじ書房、2021年)の第13章として公刊された。名古屋外国語大学の田地野彰教授の提唱する「意味順」モデルが、単に、英語の意味やシンタックス理解ばかりでなく、音声面においても有効であること、そして、英語と日本語のリズムの相違をわかりやすく説明したうえで、その相違の体得こそが、今までの日本における英語教育において決定的に欠如していたものであると指摘したものである。この教育上の欠陥をいかに補うかが、本研究の重要な課題である。 なお、本研究課題に関係する英語教育、英文学に係わる学会への参加は継続的に行った。具体的には、オンラインによる日本英文学会全国大会および関西支部大会に参加し、最新研究についての情報収集を行った。また、コロナ禍のなか、発表を予定していたアイルランドにおけるホプキンズ国際学会が中止となり、また、JACET東アジア英語教育研究会における共同研究発表が延期となったことにより、重要な研究発表の場が失われたことは残念であった。 一方で、文献上の研究探索を強化し、コロナ禍において、現場における対面における研究が制限される不備を少しでも補おうと努力した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
コロナ禍のもと、出版状況が悪化し、また、学会開催が中止、あるいは、縮小されることによって、人的交流における情報収集が以前に比べて困難な状況にあり、結果、学会活動や教育実践における学生との接触がスムーズに行われない状況のもと、研究活動に支障が生じている。
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今後の研究の推進方策 |
本研究の推進により得られた知見―英詩研究におけるリズム概念の追究が、英語教育モデル構築におけるリズムの果たす重要性、並びに、日本の英語教育の根本的課題を浮き彫りにする―をさらに理論的に深めるとともに、それに基づく教材作成の具体化を進めたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍により、予定されていた海外渡航ができず、旅費の支出がなかった。
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