研究課題/領域番号 |
19K00918
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研究機関 | 獨協医科大学 |
研究代表者 |
飯塚 秀樹 獨協医科大学, 医学部, 准教授 (90617466)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | GTEC Academic / 英語スピーキング / 英語ライティング / 逐次通訳アプローチ |
研究実績の概要 |
本研究では、我が国における医学教育の国際認証および医療国際交流という流れを踏まえ、課題番号15K02690「逐次通訳アプローチの汎用性追求とその継続的研究基盤の確立」の成果を医学英語教育に特化させ、医療通訳を担える医師・看護師・その他医療従事者用語学プログラムの開発を試みている。研究初年度となる当該年度は、上記「逐次通訳アプローチ」を医学部、看護学部、看護専門学校生、臨床検査学部の学生を対象に実践し、medical interpreting skills(医療通訳スキル)の土台となる英語力獲得に主眼を置き、研究活動を展開した。このアプローチは音声英語の再生活動をとおし、英語 verbal communication skills の基礎を養うことを目的としていたが、当該年度はさらに、単なる再生活動に留まらず、医療通訳に必須となる自発的な発話へどうつなげるかについて本アプローチの応用を試みた。 その効果測定の手段として、ベネッセによるGTEC Academic試験を事前・事後試験として導入し、本アプローチを展開することで、英語4技能(Listening, Speaking, Reading, Writing)にどのような効果がもたらされるのかについて検証した。医学部生を対象として検証した結果、4技能の平均値は事前テストと比較し、事後テストでは上昇が見られ、特にwritingやspeakingなどproductive skills(産出スキル)において、顕著な効果が検出された。 以上のことから、本アプローチを継続的に展開することで、再生力だけではなく、自発的な発話力に対しても効果があることが示され、大きな一歩となった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナの影響により、学会参加や学会発表ができず、他の研究者との情報交換に支障をきたしている。新年度で対面授業ができない場合、本アプローチによる実践ができず、本研究の進捗状況に大きな影響を及ぼすことが懸念される。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナの影響で対面授業ができない場合、オンライン授業で当該アプローチがどのように機能するのかについても、今後検証していく必要がある。今回の新型コロナ禍により、学会、授業形態、共同研究、研究調査など様々な面に影響が出ているため、研究活動が大幅に遅れることが懸念される。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナの影響により、学会参加、その他の研究活動に支障をきたしたことが主な理由となる。次年度からはオンラインでの研究ができるように設備投資を考えたい。
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