研究課題/領域番号 |
19K00925
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研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
新多 了 立教大学, 外国語教育研究センター設置準備室, 教授 (00445933)
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研究分担者 |
馬場 今日子 金城学院大学, 文学部, 准教授 (30454333)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | パーソナリティ / ニュービッグファイブ / ナラティブ / 動機づけ / 英語学習 |
研究実績の概要 |
パーソナリティはこれまで心理学の一領域として発展してきたが、近年は第二言語習得分野でも学習者個人を包括的に理解する手段として注目が集まっている。パーソナリティ研究では法則定立的および個性記述的アプローチの異なる視点から研究が行われてきたが、両者を包括する理論的枠組みとして、ニュービッグファイブモデルが大きな注目を集めている。このモデルでは、個人のパーソナリティをビッグファイブ性格特性、特徴的な適応、ナラティブ・アイデンティティの3つのレベルから理解する。 本研究ではニュービッグファイブモデルを用いて、英語学習者のパーソナリティを記述する3つの側面と英語力の関係について調査を行う。具体的には以下の点について明らかにする。 a)英語学習者の性格特性(レベル1)と動機づけ(レベル2)はどのように関係しているのか。;b)英語学習者が書いたナラティブ(レベル3)はどのように類型化できるか。また、個々のナラティブの特徴(複雑性など)は、性格特性および動機づけとどのように関係しているのか。;c)性格特性(レベル1)、動機づけ(レベル2)、ナラティブ(レベル3)の特徴と英語力はどのように関係するのか。 2019年度は日本の大学で英語を専攻する学生約150名に対して、以下の3種類の手法によりデータ採取を行った。 1.ビッグファイブ性格特性に関する質問紙(レベル1);2.動機づけに関する質問紙(レベル2):申請者らが作成した動機づけ質問紙;3.ナラティブ・ライティング(レベル3):Mercer(2013)で使用された指示文。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の予定通り、十分な数の研究協力者からデータを採取することができた。
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今後の研究の推進方策 |
今年度から採取データの分析を開始する。代表者と分担者はそれぞれ得意とする分析方法が異なっており(代表者はナラティブ分析、分担者は統計分析)、共同で研究を行うことで多面的な分析を効率的に行っていく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初予定していた国際学会への参加を取りやめたため、使用額の変更が生じた。繰越額は今年度以降国際学会参加のために使用する予定である。また、今年度は採取したデータの分析を進めるため、分析用ソフトウェアの購入費用、共同研究者との打ち合わせにかかる旅費、採取したデータの書き起こしおよび表計算シートへ入力をお願いする委託費用等が必要である。
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