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2021 年度 研究成果報告書

東西文献からみたモンゴル、ポスト・モンゴル時代の軍事と外交

研究課題

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研究課題/領域番号 19K00939
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分03010:史学一般関連
研究機関京都大学

研究代表者

宮 紀子  京都大学, 人文科学研究所, 助教 (60335239)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードモンゴル時代 / ポスト・モンゴル / 地理学 / 世界地図 / 明代 / 軍事 / 外交 / 数学史
研究成果の概要

14世紀にペルシア語で書かれたモンゴル帝国の歴史書の軍事・外交に関わる重要記事を翻訳し、同時代の漢籍、ヨーロッパ諸語資料、画像資料を用いて注釈を附した。その作業過程で、①13世紀半ばに大都(いまの北京)の天文台勤務の劉沢が、アラビア天文学に刺激を受けて未知数三つの高次方程式の問題集を出版したこと、②モンゴルがスカンジナビア半島や黒海の形状、ヨーロッパ各国の政治情勢や風俗を正確に把握していたこと、③クビライ・カアンの『聖訓』がティムール朝の王子たちの教材の一つであったこと、などいくつかの注目すべき事実が判明した。

自由記述の分野

モンゴル時代史

研究成果の学術的意義や社会的意義

中国山西省に建っていた碑石から、未知数三つの高次方程式を扱った『乾坤括嚢』の著者名、経歴、編纂時期が判明した。クビライ・カアンが作成させた「世界地図」の亜流たる「混一疆理歴代国都之図」「大明混一図」の西半分の地名を、ペルシア語の『集史』や地理書によって解読・分析することで、当時の軍事・商業の重要拠点がより明確に浮かび上がってきた。モンゴルは外交・諜報活動により、1300年頃までにヨーロッパの海図を入手しており、昨今注目されている黒海、クリミア半島のほかスカンジナビア半島の形状も正確に把握していた。これらの事実によって、歴史文献学から数学史・地理学へ提言が可能となり、新たな一頁を書き加えられる。

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公開日: 2023-01-30  

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