米国議会図書館蔵忍術関係史料の研究

2021 年度 実施状況報告書

• 研究課題/領域番号: 19K00951
• 研究機関: 三重大学
• 研究代表者: 山田 雄司 三重大学, 人文学部, 教授 (90314103)
• 研究期間 (年度): 2019-04-01 – 2023-03-31
• キーワード: 忍者 / 忍術 / 米国議会図書館

研究実績の概要

本年度、米国議会図書館において、これまで未調査の史料調査・写真撮影を行う予定だったが、新型コロナウイルス流行により渡米できなかったため、現地調査を行うことはできなかった。そこで、一昨年度撮影した写真の翻刻および注釈を施す作業を行った。『武教全書正解』および『軍敗要目集』について、大学院生に協力してもらい、翻刻および語句等の注釈を進めた。
『武教全書正解』全12巻のうち、米国議会図書館蔵本は巻2～10・12が現存し、陸軍士官学校旧蔵本である。ほかには杵築市立図書館、東京家政学院大学図書館、弘前市立弘前図書館、東北大学附属図書館、慶応義塾大学メディアセンターにも所蔵されているが、端本である。山鹿素行『武教全書』の注釈書。窪田清音著。「自序、主本、撰将、用士、武者分、制法、撰功、内習、軍礼、法令、天官、地形、斥候、侍用武功、用間、練陣、行軍、営法、城築、客戦、主戦、攻城、守城、寡戦、衆戦、歩戦、騎戦、山戦、河戦、船戦、伏戦、火戦、夜戦、夜守、雜戦、戦法、兵具、急療、金瘡、馬醫」から構成されている。
『軍敗要目集』は全12巻が米国議会図書館に所蔵されていて、陸軍参謀本部旧蔵である。他の機関の所蔵は見られない孤本である。井伊掃部頭直孝従士権道正伝冨上喜大夫藤原因利編集。「築城、進発法并行列、陣宿始終作法、陣場割、斥候、攻城、夜討、船戦、旗旌、合戦并足軽、首実検序説、天文日取之事」から構成されている。

現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新型コロナウイルス流行により、米国議会図書館調査が行えないため。

今後の研究の推進方策

渡米できない状態が続いたならば、これまでに撮影した写真により、翻刻を行い解説を付していく。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルス流行により、実際に渡米して米国議会図書館所蔵史料の調査を行うことができなかったため。今年度は渡米して調査の予定である。