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2023 年度 研究成果報告書

太閤検地に関する国家史的再定義

研究課題

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研究課題/領域番号 19K00996
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分03020:日本史関連
研究機関九州大学

研究代表者

中野 等  九州大学, 比較社会文化研究院, 教授 (10301350)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワード豊臣政権 / 太閤検地 / 知行制 / 近世国家 / 豊臣家奉行
研究成果の概要

安良城盛昭氏によって「太閤検地革命説」が唱えられて以降、豊臣政権の基本政策である「太閤検地」は、社会経済史的な側面から説明されることが多かった。この結果、小農自立の実現に代表されるような大きな成果をあげてきた。本研究はこうした理解に疑問を呈し、「太閤検地」の本質を同一基準(石高)によって日本国内の「富」を数値化することにあるのではないかと考え、そうした視点から実証研究を積み上げてきた。国内の「富」は「御前帳」として具現化され、これを基に政権は国替えなどを進め、統一基準による軍役の賦課などを通じて、領主階級の合理的編成をすすめるることとなった。

自由記述の分野

日本近世史

研究成果の学術的意義や社会的意義

「太閤検地」は、豊臣政権の基本政策として、中等教育の「社会科・歴史的分野」「日本史」などで必ず取り上げられる最重要概念である。本研究は、この最重要概念に新たな意味付けを行い、農民の自立などに象徴される社会経済史的意義より、知行制の確立などに象徴される政治史的意義が、より本質的なものであるとの結論を得た。研究成果はいくつかの論文にまとめているが、とりわけ一般読者を対象とした『太閤検地-秀吉が目指した国のかたち-』(中央公論新社・中公新書)刊行の意味は大きく。本研究の社会的還元という意味で、非常に意義のあるものとなった。

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公開日: 2025-01-30  

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