研究課題
基盤研究(C)
本研究は、東アジアの君主がみずからの正統性を主張するために、儀礼音楽を整備したという国家論の視点をもちいて、儀礼音楽の比較という見地から、その歴史的背景を検討したものである。その結果、東アジアのなかでも、とくに中国古代の儀礼音楽においては、儒教の経典である『周礼』が大きな役割を果たしていたことを解明した。
中国古代史
本研究成果の学術的意義は下記の通り。(1)これまで主に芸術性や個別の楽器・楽曲等に焦点があてられてきた音楽史研究を、国家論の視点から新たに再構築した。(2)そうして再構築した中国における儀礼音楽について儒教の経典である『周礼』に注目し、その歴史的背景を解明した。