研究課題/領域番号 |
19K01065
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03040:ヨーロッパ史およびアメリカ史関連
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研究機関 | 明星大学 |
研究代表者 |
上田 耕造 明星大学, 教育学部, 教授 (10760621)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | ブルボン公 / 中世後期フランス / 近世フランス / フランソワ1世 / ブルボン公シャルル3世 / フランス王 / 諸侯国家 / 遺言書 |
研究成果の概要 |
15世紀から16世紀初頭にかけて、ブルボン公は王権の勢力下に取り込まれていく存在とされる。こうした見解に対して、本研究では、ブルボン家財産継承の場面に焦点を当て、そこでの両者のコミュニケーションから、当該期における両者の関係を明らかにしようとした。 1400年にブルボン公は、所領の拡大を王に認めてもらうべく、直系男子の後継者が断絶した際、全ての所領を王に委譲する約束した。しかし、この約束は守られなかった。両者の政治的な立場や利害を踏まえた上で先の約束は変更され、所領は直系から傍系へ、男系から女系へと継承されていった。以上から、両者の関係は単純な支配・被支配の関係ではないことが明らかになった。
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自由記述の分野 |
中近世フランス史
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
中世後期のフランスは、近世における絶対王政確立に向けた過渡期と位置づけられる。こうした見解のもと、中世後期において王権は拡大する一方で、諸侯勢力は衰退し、王権の統制下に組み込まれていくとされる。本研究で明らかにしたのは、当該期において諸侯は王権の拡大に対して抵抗する力を保持していたこと、また、中世後期から近世初期にかけてのフランス王国は、こうした諸侯とフランス王とが、コミュニケーションをとり、両者の立場や権利を確認し合う形で一つのまとまりを維持していたことを明らかにした。本研究の成果は、従来の中世後期フランス国制の捉え方に変化を促し、ひいては近世の絶対王政の捉え方にも影響を及ぼすであろう。
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