2023年度は当該研究の最終年度であり、主に以下の研究成果を公開した。 当該研究は、A:中期集落遺跡出土土器の集成とデジタルデータ化、B:CADによる3次元データ化と容量計測、B:資料調査 (実見観察)、C:民族学的手法による土器の交換および贈与と集間交流の調査の大きく3つの研究スケジュールから構成されている。 Aは、2022年度の成果を踏まえ、引き続き、研究代表者が所属する組織内に設置された施設内で、対象地域の発掘調報告書等の悉皆的な調査を継続した。2023年度は主対象の地域に加え、新潟県、富山県、石川県を中心とする北陸地方の文献調査を行なった。また、新型コロナウイルス(COVID-19)が感染症法上、2023年5月8日から季節性インフルエンザなどと同じ「5類」に移行したことを受け、Bについては、Aの調査を踏まえ、資料調査を実施することができた。 Cについては、昨年同様に依然として、渡航先であるパプアニューギニアの治安面の懸念が払拭されない状況にあったため、国内のパプアニューギニア関連資料の実見観察、見学を行った。以上の一連の調査を踏まえ、研究課題に即した研究論文と、著書(共同執筆)を2023年度内に執筆し、公開することができた。
|